用語解説
用語の読み
かるしうむぱらどっくす
用語の意味
カルシウムパラドックスは、カルシウム不足の体内で、足りないはずのカルシウムが体内に飽和状態になり、柔らかい細胞である脳や血管に沈着する現象の事です。このような付着が頻発すると、頭痛や肩こり、動脈硬化や高血圧などの様々な病気の原因になります。
原因は欧米よりな肉食やスナック、インスタント食品の過剰摂取な食生活にあります。これらの食品にはリンが多く、体内に入ると分解される過程でカルシウムを消費するため、食品から得られるカルシウムが体内に残りません。
カルシウムは通常細胞以外の体液に多く存在し、細胞内に情報を伝達する役目があり、ミネラルの中では唯一、人体の全ての細胞に出入できます。このようにカルシウムは大切な情報伝達媒体といえます。ところが、食生活がカルシウム不足になると、血中カルシウムが低下し、骨や歯などからカルシウムが溶け出し、血中カルシウム量を補おうとします。こうして、血中にカルシウムが飽和状態になると細胞内にカルシウムが大量に入ってくるため細胞が死滅することもあります。
さらに血中のカルシウムは一定に保たれるように出来ているので、余分なカルシウムは血中等に沈着し結石を形成します。通常食品から摂取したカルシウムとは異なり骨から溶け出したカルシウムはヒドロキシアパタイトといい結石を形成しやすいカルシウムになっているためです。
カルシウム不足は思考にも作用するため精神的な影響も大きいといえます。
これらを解消するには、リンの少ない食事に変更することで解消されます。
看護師・椿(つばき)の一言コメント

パラドックス=逆説という意味です。
つまりは、カルシウムが減ると脳や血管にカルシウムが増えるという逆説になるわけです。
今まではカルシウムの過剰摂取が腎臓結石の原因と思われてきていたのですが、最近はカルシウムが不足して起ると言われるようになりましいた。
私も学生時は前記の方だったな…(汗)
又、アルツハイマーもカルシウム不足ということが原因の一つになりますね。
実はこのカルシウム不足は同様にマグネシウムも不足しているのが問題だとか…。
カルシウムの吸収には、このマグネシウムが重要と言われていますね。
ですが、マグネシウムはカルシウムに拮抗するので、カルシウムを多く取り過ぎるとマグネシウムが減ったりしてしまいます。もちろんその逆も然りです。
ですからカルシウム不足を補うには、マグネシウムを同時に取らなければいけません。
特に看護師は肉体的に患者を持ち上げたりと若いころから骨を酷使しているので、カルシウムは積極的に取りましょう。
最近はサプリメントの様な栄養補助薬も有効とされていますが、やはり、食事から摂ることが一番!!
私のお勧めな食べ物と言えば、ナッツ入りチーズですね(ビールのつまみにピッタリ!!)
これでカルシウムとマグネシウムを同時に取れるので間違いない!!