目的
静脈炎・血管外漏出において、ツールを用いて統一されたアセスメントを行える
アセスメントスケール
静脈炎スケール(アメリカ輸液看護師協会・INS)
グレード
- 0 症状なし
- 1 疼痛を伴う、または伴わない刺入部の紅斑がある
- 2 紅斑または腫脹、あるいは双方を伴う刺入部の疼痛がある
- 3 紅斑または腫脹、あるいは双方を伴う刺入部の疼痛がある、静脈に沿った触知可能な索条の硬結がある
- 4 紅斑または腫脹、あるいは双方を伴う刺入部の疼痛がある、静脈に沿った2.5cm以上の触知可能な索条の硬結がある、排膿がある
静脈炎モニタリングスケール
程度
- 0:刺入部が正常である → 静脈炎の徴候なし、刺入部位を観察する
- 1 :次のうち1つ以上が明らかに観察される
- 刺入部付近の軽度疼痛、軽度発赤
→ 静脈炎第1徴候であるため、刺入部位を観察する
- 2:次のうち2つ以上が明らかに観察される
- 刺入部の疼痛、紅斑、腫脹
→ 静脈炎の初期である、注射針を差しかえる
- 3:すべてが広範囲で明らかに観察される
- 注射針に沿った疼痛、硬結、紅斑
→ 中等度の静脈炎であり、注射針の差し替えと処置を検討する
- 4:すべてが広範囲で明らかに観察される
- 注射針に沿った疼痛、硬結、紅斑、静脈の策状硬結
→ 血栓性静脈炎の初期か、増悪期の静脈炎であり、注射針の差し替えと処置を検討する
- 5:すべてが広範囲で明らかに観察される
- 注射針に沿った疼痛、硬結、紅斑、静脈の策状硬結、発熱
→ 増悪期の静脈炎であり、注射針の差し替えと処置を行う
血管外漏出スケール(アメリカ輸液看護師協会・INS)
グレード
- 0:症状なし
- 1:蒼白な皮膚・冷感
→ 2.5cm未満の浮腫がある、疼痛の有無は問わない
- 2:蒼白な皮膚・冷感
→ 2.5~15cmの浮腫、疼痛の有無は問わない
- 3:透けてみえる蒼白な皮膚・冷感・しびれ
→ 15cm以上の浮腫、軽度から中等度の疼痛
- 4:透けてみえる蒼白な皮膚、皮膚に変色・皮下出血・腫脹、皮膚に深い圧痕をつくる浮腫、血液製剤・炎症性または壊死性製剤の漏出(量は問わない)
→ 皮膚が硬くなる漏れ、15cm以上の浮腫、中等度から重度の疼痛、循環障害