用語解説
用語の読み
かいせいかいごほけんほう
用語の意味
介護保険法とは、介護が必要になった方に保健医療サービスや福祉サービスに関する給付を行なうため、平成9年12月に公布、平成12年4月に施行された法律の事です。介護する家族の負担を軽減し、社会全体で介護を支える新しい仕組みとして誕生した介護保険制度について定められました。
しかし、介護給付やサービス利用者の増加により、介護保険にかかる費用は年々増加、平成17年度の予算では6.8兆円にのぼりました。当初から5年後に見直す予定もあり、平成17年10月から施設利用の場合、居住費と食費をサービス利用者本人が負担するなどの改正がなされました。
その後平成21年に介護報酬の引き上げなど一部改正が行なわれ、平成23年6月、24時間対応で行なう「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」や訪問看護と小規模多機能型居宅介護を同一の事務所で運営出来る「複合型サービス」など、新たな地域密着型サービスの創設が盛り込まれた「介護サービスの基盤強化のための介護保険等の一部を改正する法律」が参院本会議で可決・成立しました。
本法律のポイントは大きく分けて5つ。
- 医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが連携した要介護者への包括的な支援の推進など、医療と介護の連携強化。
- 厚生労働省と国土交通省の連携による高齢者の住宅供給促進など、高齢者の住環境、施設サービスの充実。
- 市民後見人の活用による高齢者の権利擁護の推進など、認知症対策。
- 地域密着型サービスの提供事業者の適正な公募を通じた選考など、保険者が果たすべき役割の強化。
- 情報公開制度の見直しや各都道府県に積み上げられた財政安定化基金を取り崩して保険料の軽減に充てる法整備による介護保険料の軽減など、介護人材の確保とサービスの質の向上。
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看護師・椿（つばき）の一言コメント
平成24年に実施するべく介護保険法改正（一部）の取り組みが現在行われていますね。
介護保険法が始まってから10年余り、まだまだ内容的には充分ではなく、改正しなければならないことが沢山あります。
もちろんこの法案で、介護がだいぶ楽になった人もいれば、いまだに上手く活用できない人もたくさんいます。
介護保険法改正案の中には、介護職にあたっている人の給与改正も含まれていますね。
不規則労働に加え、肉体労働でもある介護職の人は、現在非常に低賃金で雇用されています。
もちろん私達看護師にとっても、労働に見合う賃金が支払われているとは言え難い場合もあり、看護師間内でも労働格差が生まれていることは事実です。
それにもまして、介護職におかれている人は、厳しいと言わざる終えません。頑張れ～！！
もちろん介護される立場の人は勿論、その家族に対しても、充分な介護ケアが行われるような介護保険法改正がなされることを期待したいと思います。
