脳神経領域でのドレーン管理とは

脳神経領域でのドレーン管理とは【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2014年3月4日
最終更新日:2014年3月4日
(変更日:2014年1月16日) ※

目的

  • 脳神経領域でのドレーン管理の基本について理解する
    • 頭蓋内腔は感染に弱く、感染を起こすと致命的である
    • 脳神経領域で使用するドレーンは、すべて閉鎖式である
    • 髄液の排出を行う場合は、髄液の逆流やオーバードレナージを予防するため、圧の設定・管理を厳重に行う

脳神経領域におけるドレナージの目的

  • インフォメーションドレナージ
    • ドレーンが留置されている部位の情報(出血や浸出液の有無など)を知るために留置する
    • 脳内の状態を把握することで、異常の早期発見に役立てる
  • 治療的ドレナージ
    • 治療を目的として留置する
    • 頭蓋内圧のコントロール、血液・浸出液・脳脊髄液の排出、薬剤投与など
  • 予防的ドレナージ
    • 出血などによる図解内圧の亢進が予測される場合に留置する

ドレナージの種類と目的

硬膜下・硬膜外ドレナージ、皮下ドレナージ

  • 頭蓋骨と硬膜の間、硬膜とくも膜の間、皮下の筋肉内、皮下組織などに留置する
  • にじみ出てくる出血が溜まることで脳を圧迫する(脳圧が亢進する)ことを予防する

血腫腔ドレナージ

  • 術中に、血腫内へ留置する
  • 脳内の状況により、術中に血腫内容物の流出が不十分な場合、残存血腫を流出させる
  • 圧迫されていた脳を戻す効果もある

脳室ドレナージ

  • 脳室内に留置する
  • 目的としては、脳圧測定、髄液排除、脳圧コントロール、脳腫瘍・脳出血・くも膜下出血術後の水頭症予防などがある
  • 他にも、薬液や人工髄液の注入にも使用される

脳槽ドレナージ

  • くも膜下腔に広がった血液と、髄液を排除し、その後に予測される血管攣縮を予防する

 

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