目次
目的
- 骨密度検査の介助について理解を深め、適切な介助ができる
検査の概要
- 骨の密度を調べる検査である
- 統計学的データを元にした、若年者平均(Young Adult Mean:YAM)を判定基準とする
- 骨密度70%未満:骨粗しょう症
- 骨密度70~80%未満、かつ脊椎骨折がある:骨粗しょう症
- 骨密度80%以上:問題なし
- 特に65歳以上の女性では骨粗しょう症の罹患率が高いため、骨粗しょう症の予防には、健診などで定期的に測定することが有効である
方法
DXAまたはDEXA(Dual Energy X-ray Absorptiometry)法
X線の2種類のエネルギーを使用し、骨と軟部のX線の吸収差の違いをもとに、骨密度を測定する
検査部位は全身骨はもちろん、股関節、腰椎など多岐に渡り、制度が高いことから、現在の標準的手法である
QUS(Quantitative UltraSound)法
主に踵を中心に超音波を用いて測定し、超音波の減衰率と伝搬速度をもとに評価する
放射線被爆が全くなく、導入コストが比較的安価であることがメリットだが、測定の精度はやや低めといわれている
RA(Radiographic Absorptiometry)法
手骨の部分をエックス線を用いて撮影し、フィルムの濃度をもとに測定を行う
QCT(Quantitative Computed Tomography)法
CTを使用してX線吸収係数を測定し、骨密度を算出する
放射線被爆が他の測定法よりも多いデメリットがある
腰椎の海綿骨部分を選択的に測定することが可能である
アセスメント
- 加齢に伴い、特に女性の場合は骨密度が低くなることによって骨がもろくなり、進行すると骨粗しょう症となる
- 骨粗しょう症になると、軽い転倒やでも骨折のリスクが高まる
- 骨折の部位や程度によっては、患者のQOLに著しく影響を及ぼす恐れがある
- 特に65歳以上の女性の場合は定期的に骨密度の測定を行い、適切な対処や治療により骨粗しょう症(あるいはその悪化)を予防することで、ねたきり状態の予防につながる