結核患者退室後の環境整備
結核患者退室後の環境整備【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2014年10月2日
最終更新日:2018年09月25日
(変更日:2018年10月23日) ※
目的
- 結核患者退室後の環境整備を適切に行い、感染拡大を予防する
方法
- 結核患者が退出後1時間以上、部屋の窓を開放する
- 窓を開放した状態のまま、部屋全体の消毒を行う
- 床頭台、オーバーテーブル、ベッド柵、ドアノブなど手が触れた可能性のある箇所は、消毒用エタノールを含ませた布やガーゼなどで入念な清拭を行う
アセスメント
- 結核菌は、飛沫感染・空気感染によって伝播するため、環境そのものが原因で結核感染が拡大する可能性は低いが、空気や環境中の微細な粒子(ホコリ等を含む)が舞い上がることがあるため、可能性はゼロではない
- 結核菌に対しての使用する消毒薬は消毒用エタノールが有効であるが、その他にも、ミルトン®やピューラックス®、ハイジール®、テゴー51®などを使用してもよい
- 通常、壁や天井などの消毒は不要だが、痰などが付着している場合は汚染した部分を消毒用エタノールもしくは0.1%次亜塩素酸ナトリウムを使用し、消毒・清拭を行う
- 床を消毒する際は、抗菌力はやや劣るものの引火の危険性が少なく、材質を傷めにくい0.5%両性界面活性剤が有効である
注意点
- 床面の清拭後、完全に乾くまでは滑りやすくなるので注意する
- 抗結核薬を開始してから2週間未満の患者が在室していた場合、感染力が残っているので入念に清掃する
窓を開放し換気する際には、病室のドアは閉めた状態とし、病棟内に結核菌が広がらないように注意する
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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