膿瘍腔の管理

膿瘍腔の管理【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2014年10月20日
最終更新日:2019年06月03日
(変更日:2019年9月26日) ※

目的

  • 膿瘍腔の管理について理解を深め、適切なケアを行う

観察項目

  • 排液の色・量・性状・臭いの変化
  • 発熱、腹痛、倦怠感の有無

アセスメント

  • 膿瘍は汚染された体液が体の中に貯留したものであり、体の中に発生した細菌などが原因で生じ、発熱や疼痛などの症状が起こる
  • 腹腔内で起こる感染症の中で最も多いのは腹膜炎であり、膿が貯留した状態が腹腔内膿瘍である
  • 腹腔内膿瘍は、手術中に開放された消化管から細菌が漏れ出し、腹腔内が汚染されて膿が形成される、あるいは術後に膿が残ったままの状態となって起こる
  • 術後の経過中に膿瘍を形成する場合、消化管吻合部から腸の内容物の漏出しにより起こることが多く、ドレーンからの逆行性感染が原因となる場合もある

膿瘍腔の好発部位

  • ダグラス窩
  • モリソン窩
  • ウィンスロー孔または肝下面(胆汁が漏出しやすい)
  • 左右の横隔膜下
  • 左右の傍結腸溝
  • 死腔となっている部位(肝切除後、マイルズ術後など)
膿瘍腔は術後1週間以内に起こることが多い

治療

  • 経皮的または外科的ドレナージを施行する
  • 補助的に抗生物質の投与を行う
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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