深部静脈血栓症患者への対応
深部静脈血栓症患者への対応【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2014年10月31日
最終更新日:2018年04月07日
(変更日:2018年11月30日) ※
目的
- 深部静脈血栓症患者への対応について理解を深める、適切なケアを行う
疾患の概要
- 血栓が深部静脈系に生じ、静脈閉塞を起こすものを深部静脈血栓症(DVT)とよび、下肢に生じることが多い
- 下肢において骨盤腔内の静脈(腸骨~大腿静脈)に血栓の形成があるものを中枢型、それより下にあるものは末梢型に分類される
- 血栓が飛んで肺動脈が詰まると肺血栓塞栓症を合併し、重篤な状態となる場合がある
- 長期による安静臥床、長時間の坐位、手術や外傷、静脈カテーテルの留置、悪性腫瘍、妊娠、脱水などが要因で起こる
診断
- FDP、TAT、Dダイマーの上昇
- 脈波計やエコー検査における血流低下
- 静脈エコー、造影CT、MRA、静脈造影で血栓の確認
治療
観察項目
- 表在静脈の怒張
- 片側の下肢(特に左側)の腫脹・緊満感
- 浮腫
- 疼痛の有無やホーマンズ徴候
- うっ血による色調変化(赤紫や青紫など)
アセスメント
- 深部静脈血栓症(DVT)の予防には弾性包帯(弾性ストッキングの着用)、術後の早期離床、問欠的空気圧迫法が有効である
- ホーマンズ徴候は深部静脈血栓症の患者にみられる
- 膝を伸ばして足の背屈を行うと腓腹部に痛みが生じる反応
- 右腸骨動脈は左腸骨静脈の腹側で走行しており、左腸骨静脈が仙骨と腸骨動脈に 挟まれて圧迫されることにより、血流の停滞が生じることがあるため左側に血栓が起こりやすい
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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