用語解説
用語の読み
しー・あーる・えふ(しょうれいほこくしょ)
用語の意味
よりよい新薬の開発や今後の医療の発展のためには、治験を行い、そのデータをまとめ、多くの症例を集積することが重要になってきます。CRF(clinical report from)とは、一般的には、こうした治験の際に、治験によって得られた被験者のデータと、治験を行なった医師の評価をまとめた文書のことです。
データは紙に直接記入される場合が多くみられますが、厚生労働省によって定められた「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」が、平成17年4月から施行され、今後CRFが電子データ化され、利用しやすい情報として保存されることが期待されています。
治験は複数の国が参加して行なう国際的なものが増える傾向にあり、電子カルテのように、治験の総合的な情報を電子化したシステムの中で運用することが発生します。実際に、海外ではそういったシステムで情報が管理されていることが多々あります。
海外で行なわれた治験情報を参照する場合、外国語で記載されている情報を読み解く必要がありますが、世界で共通する医療関連のシステムを利用することにより、治験結果や臨床試験データの相互利用が促進されることが考えられます。他の国で行なわれた治験のデータ入手や、データの統合がしやすくなることは、よりよい治療にも役立ちます。
また、治験に限らず、病診の自主的な臨床研究、試験などでも症例報告書は作成される他、院内における症例検討会などでも報告書とされる場合があります。
看護師・椿(つばき)の一言コメント

CRFは被験者に対しての製薬メーカー等に報告するための全情報の記録様式のことを言います。ケースカードや調査表なんて呼ばれることもあるようです。
今やパソコンが普及しているのにも関わらず、記録にはボールペンで記入する方法が主流となっているんですよね。
形態は2分類され、冊子型「冊子に結果をまとめる」・VISIT型(分冊型)「被験者が来院するごとに結果を報告する」があるようです。
しかし現在でもデーター等の転記ミスのリスクがある等の理由から新しいCRFの開発として、CRCがネットを通して試験データーを入力していくテンプレートがすでに出来ているようです。
まぁその方が不必要なデーターの入力は防げる!!チェック機能的には万全!!という面では安心でしょうね。