感染経路別にみた予防策の例
感染経路別にみた予防策の例【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年4月20日
最終更新日:2018年09月25日
(変更日:2021年1月26日) ※
目的
- 感染経路別にみた予防策について理解を深め、適切なケアを行う
感染経路別予防策とは
- 感染防止対策が必要となる病原体や、伝播性の強い病原体に感染した患者に対して行う
- 感染症がある場合はもちろん、感染の疑いがある場合にも、スタンダードプリコーション(標準予防策)だけではなく、感染経路別予防策も行う
- 感染の疑いが生じた時点から、感染経路別の予防策は必要
- これにより、病原体が伝播する機会を減らすことができる
飛沫感染
- 病原体を含んだ飛沫を吸い込み、それらが口腔内や咽頭の粘膜に付着することで感染する
- 病原体そのものは5μm以下のサイズであっても、周囲には唾液などの水分があるので、サイズは大きくなる
病原体の例
- 溶連菌
- 百日咳菌
- インフルエンザウイルス
- 風疹ウイルス
- マイコプラズマ
- ムンプスウイルス(流行性耳下腺炎) など
防護具
- 患者のいる部屋に入室する際は、サージカルマスクを着用する
患者をどのように配置するか
- 個室あるいは集団隔離が望ましい
- 同室内で複数のベッドがある場合、カーテンで仕切り、ベッドの間隔は2m以上あける
必要物品
患者の移送は必要最低限とし、止むを得ない場合は患者もサージカルマスクをつける
空気感染
- 空気中に存在する微粒子が吸い込まれ、それらが肺胞に到達し、定着することで感染する
病原体の例
- 結核菌
- 水痘・帯状疱疹ウイルス
- 麻疹ウイルス など
防護具
- 患者のいる部屋に部屋に入室する際は、N-95マスクを着用する
患者をどのように配置するか
必要物品
患者の移送は必要最低限とし、止むを得ない場合は患者もサージカルマスクをつける
接触感染
感染経路
- 患者に使用した物品や感染源となるものに直接接触した場合
- 環境表面との間接的な接触
病原体の例
- MRSA、VRE、MDRPなどの多剤耐性菌
- 単純ヘルペスウイルス
- ノロウィルス、ロタウイルス
- アデノウイルス(流行性角結膜炎)
- クロストリジウム、ディフィシル など
防護具
- 部屋への入室:ガウンおよび手袋を着用する
- 部屋からの退室:ガウン・手袋を脱いで適切に処理してから、しっかりと手指衛生を行う
患者をどのように配置するか
必要物品
- ベッド柵・オーバーテーブル・床頭台など、患者が直接触れる可能性があるものは1回/日以上消毒する
- バイタル測定用に、患者専用の体温計・血圧計・聴診器を準備する
- 使用後は適宜消毒する
患者の移送は、部屋の外に出る時に排菌部位の被覆と手指衛生を十分に行い、使用したストレッチャーや車いすなどの移送具は消毒し、リネン類の交換を行う
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関しては本記載内容とは対応が異なりますので、必ず各病院ごとに作成されている感染症ガイドラインに従ってください。
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