用語解説
用語の読み
きゅうせいきびょういん
用語の意味
急性期病院とは、急性疾患または重症患者の治療を24時間体制で行なう病院のことで、病気の発症から回復期や亜急性期に移行するまでの期間における医療を提供します。急性期とは、病気を発症し急激に健康が失われ不健康となった状態で、医療においては発症後14日間以内が急性期の目安とされます。亜急性期とは、病状は不安定なものの回復途上にある場合や、慢性疾患の患者の容態が急変した場合のことをいいます。
従来の日本の医療体制では、国民皆保険の実現などにより人口あたりの病床数は大きく伸びましたが、患者の平均在院日数も諸外国と比べ長くなり、急性期患者と慢性期患者が混在する場合が多く、効率的とはいえませんでした。また、外来についても大病院と中小病院、診療所の機能分化が十分でなく、設備の整った大病院へ患者が集中し、待ち時間が長くなるなどの問題がありました。
そのため、医療法改正による病床区分の見直しが進められ、平成12年の第4次医療法改正で、精神病床、感染症病床、結核病床を除いた病床(従来の「その他病床」)を急性期病床(一般病床)と慢性期病床(療養病床)に区分しました。これにより、各病院は保有するその他病床を急性期病床と慢性期病床のいずれかに移行しなくてはならなくなりました。厚労省が実施した調査によると、平成19年時で医療施設における全病床のうち一般病床の割合は56.4%、療養病床21.2%となっています。
急性期病院では、刻々と容態が変化する患者の治療が主な役割となります。また、患者の容態が定まらず、予断を許さない事態が続くことも珍しくありません。そのため、急性期医療に携わる医師や看護師には、肉体的、精神的な逞しさが求められます。
看護師・椿(つばき)の一言コメント
急性期病院では急性期・重症患者を24時間体制で治療を行う病院という定義ですが、保険点数や入院期間・看護体制を取っても慢性期病院と異なる点がありますね。
どうやら平成12年の医療法の改正の機能分化により急性期病院(一般病床)か慢性期病院(療養病床)かを選択することになった様です。
急性期病院の入院期間は最長でも3カ月となっていますね。しかし、そうは中々上手くいかない病院もあるのが実態ではないでしょうか。
急性期病院での在院日数が長くなればなるほど、保険点数が低くなり儲けが出ないから転院を勧めるなんて事もあるし、在院日数の抑制は入院患者やその家族にとっては心配の種ではないでしょうか。
しかし、これは結果的に救急患者を受け入れる!!事に繋がり、救急車のたらい回しを防ぐ予防策にもなるのでそこの所を患者さんにも理解してほしい所ですよね。
ここでやはり、地域提携クリティカルパスが意味を成してくるのではないでしょうか。