心不全の重症度判定(NYHA)
心不全の重症度判定(NYHA)【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年4月24日
最終更新日:2018年04月07日
(変更日:2015年6月24日) ※
目的
- 心不全の重症度判定(NYHA)について理解を深め、適切なケアを行う
NYHA分類とは
- 心機能障害の程度についての概略を知ることができる判定方法である
- メリット:問診により短時間かつ簡便に知ることができる
- デメリット:主に自覚症状によって重症度の判定が行われるため、心機能を客観的・定量的に判定しにくい
- 主に、慢性心不全の業物治療を考慮するときの目安として利用される
NYHAⅠ度:無症候性
- 心疾患はあるものの、日常において普通の身体活動を行う場合は症状が見られない
NYHAⅡ度:軽症
- ある程度身体活動が制限される
- 普通の身体活動により、動悸、疲労、呼吸困難、狭心痛などが出現する
NYHAⅢ度:中等度~重症
- 通常の身体活動が高度に制限される
- 普通以下の身体活動でも、動悸、疲労、呼吸困難、狭心痛などが出現する
NYHAⅣ度:難治性
- 安静にしていても、呼吸困難や狭心痛、心不全症状が出現する
NYHA分類による薬物治療の目安
NYHA Ⅰ度
- アンジオテンシン(ACE)変換酵素阻害薬
- 場合によってはβ遮断薬
NYHA Ⅱ度
- NYHA Ⅰ度の薬剤に、以下の薬剤の適応が追加される
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
- 利尿薬
- ジギタリス
- 場合によっては経口強心薬
NYHA Ⅲ度
- NYHA Ⅱ度の薬剤に、以下の薬剤の適応が追加される
NYHA Ⅳ度
- NYHA Ⅲ度の薬剤、以下の薬剤の適応が追加される
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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