呼吸のメカニズムの基礎知識
呼吸のメカニズムの基礎知識【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年4月27日
最終更新日:2020年08月26日
(変更日:2020年9月1日) ※
目的
換気のメカニズム
- 換気とは、吸気と呼気が連動することで成立する
- 吸気:肺の中に大気を送るために、主に胸郭を広げる運動と、横隔膜の収縮運動により、肺を拡張させることによって起こる
- 呼気:肺内部の空気を放出するために、横隔膜を代表とする吸気筋の弛緩によって受動的に行われえる
呼吸筋、呼吸補助筋
- 安静呼吸時は主に横隔膜が働く
- 吸気時に収縮し、上向きにドーム型をしている膜が収縮することで、約1.5cm垂直に(下方に)拡がる
- 胸腔内圧は呼気終末時と比較すると約4cmH2O陰圧となる
- 成人で呼吸機能に異常がなければ、1回の呼吸で約400~500mLの吸気が得られる
- 安静時呼吸の呼気時には、呼気筋が必要とされることはほとんどなく、主に横隔膜が弛緩することで行われる
- 換気需要が増大した時
- 吸気時は胸鎖乳突筋や斜角筋、外肋間筋などの呼吸補助筋が働く
- 呼気時には腹直筋、腹横筋、内肋間筋、内腹斜筋、外腹斜筋などが働く
胸郭
- 吸気は、胸郭が拡がることによっておこる
- ポンプハンドル運動:前上方向に胸骨を挙上させることで、胸郭の前後幅を拡げて吸気を行う
- バケツハンドル運動:外肋間筋が肋骨を外側・上方向に挙上させ、胸郭の横幅を拡げて吸気を行う
胸郭の運動においては胸鎖乳突筋や外肋間筋、斜角筋も重要な役割を果たしている
神経系
- 基本的な呼吸のリズムを形成する呼吸中枢は、延髄に存在している
- 大脳や橋、化学受容体、伸展受容体からの情報により、呼吸を調節する
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