正常圧水頭症の基礎知識
正常圧水頭症の基礎知識【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年5月1日
最終更新日:2015年5月1日
(変更日:2015年4月17日) ※
目的
- 正常圧水頭症の基礎知識について理解を深め、適切なケアを行う
患者割合
- 60歳~70歳代に多くみられ、男性の方がやや多い
- 認知症と診断された患者のうち、5~6%が罹患していると考えられている
病態生理
- 脳内に過分に水が溜まり、CT上、明らかな脳室拡大が認められている状態を水頭症とよぶ
- その中でも、脳性髄圧が200mmH2O以下と、正常範囲にある場合を、正常圧水頭症(NPH)とよぶ
- NPHの特徴的な症状として、認知機能の低下や、歩行障害、尿失禁などがみられる
- 他の原因による認知症は、脳の非可逆的変化により発症するため、完治することはないが、正常圧水頭症は手術で治療可能な認知症といわれる
- 髄液短絡術(シャント手術)により、症状が著明に改善するのが特徴である
- 何らかの原因によって、髄液の流れや吸収が悪くなり、髄液が脳室に貯留すると、脳室拡大が起こる
- 脳室が拡大した状態が長く続くことにより、脳の圧迫が引き起こされ、症状が徐々に進行することもあるため、早期診断・早期治療が重要である
- 続発性NPHは原因が明確であり、頭部外傷、髄膜炎、クモ膜下出血などがあげられる
- 原因不明のものを特発性NPH(iNPH)と呼ぶ
特徴的な症状
精神活動の低下(認知障害)
- 意欲や集中力、自発性の低下
- 一日中ボッーとしている
- 声掛けに対して反応が鈍くなる
歩行障害
- 下肢が挙上しづらく、小股で歩く
- 逆方向に歩く際、足元にふらつきがみられる
- 上手に止まることができない
頻尿・尿失禁
- このような症状が比較的短時間で出現した場合、iNPHの疑いが強い
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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