用語解説
用語の読み
いりょういのべーしょん
用語の意味
医療イノベーションとは、日本における医薬品・医療機器や再生医療をはじめとする最先端の医療技術の実用化などを推進する取り組みです。
平成22年度に閣議決定された「新成長戦略」では、国民の医療・健康水準の向上を目指す「ライフイノベーションによる健康大国戦略」の中で、医療イノベーションの促進を第一に挙げています。
平成22年11月30日には「第1回医療イノベーション会議」が、官房長官を議長として開催され、早期に最先端の医療技術を実用化していくには、医薬品・医療機器、再生治療などの分野で、産業界、学界、官界の連携による資源の戦略的かつ集中的な投入、研究から実用化までを一貫して推進するための横断的かつ共通的な基盤を構築、中長期的視点による持続的かつ自立的な推進が必要であるとの意見が取りまとめられました。
また、内閣官房の下に推進母体となる組織が必要であるとの見解から、平成23年1月7日、産官学から広く人材を集めて構成された「医療イノベーション推進室」が内閣官房に設置されました。
医療イノベーションによる主な取り組みは、創薬ベンチャーの育成推進や新薬、再生医療などの先端医療技術、情報通信技術を駆使した遠隔医療システム、簡単な操作で走行する電動車椅子などの高齢者用パーソナルモビリティ、医療・介護ロボットの研究開発及び実用化の促進などが挙げられます。
一方でドラッグ・ラグ(海外で認証された薬が厚生労働省に承認され、国内の医療現場で使用できるまでの時間差のこと)やデバイス・ラグ(ドラッグ・ラグの医療機器版)などもあり、よりよい医療イノベーションを推進するにあたり、現行の医療制度の見直しなどが課題とされています。
看護師・椿(つばき)の一言コメント
なんだか最近聞き慣れない言葉が増えてきたように思います。医療イノベーションもその一つ!!
医療の革新!?ということになるのだろうか。
医療も政治的要素が強いなぁ…と感じるこの頃ですが、
2011年になって政府の医療イノベーション推進室が設立されました。メンバーを見るとそうそうたるメンバーによって構成されていますね。
メンバーの中には、ノーベル賞を受賞したあの田中耕一さんまで!!よっぽど医療イノベーションに力を入れているのだなぁ…と感じます。
今年まで、3回の会議が行われていて、議事録を見ると具体策や方向性まで話し合われていました。しかし、震災の影響もあってまだ私達の目にはまだハッキリと見えてこないですね。
中には、医薬品や医療機器の推進を図るために「東北メディカルメガバンク構想」(次世代型生命医療情報システム)も織り込まれているようです。
要は拠点を被災地域に置いて世界に発信させよう!!ということだが具体的な実現まではまだまだ年月が掛りそうですね。
それにまずは平成24年度の予算を通さなければ話になりませんよね。