COPDの基礎知識 3 COPDの疫学
COPDの基礎知識 3 COPDの疫学【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年7月24日
最終更新日:2018年05月05日
(変更日:2015年7月23日) ※
目的
COPDの疫学について理解を深め、適切なケアを行う
日本のCOPD患者とは
- 2011年の人口動態統計(厚生労働省)によると、日本における死亡原因として、COPDは9位である(男性:7位、女性:16位)
- 日本で行われた疫学調査(NICE Study)の結果、40歳以上の人口の有病率は8.6%
- 世界各国のCOPD有病率(10%前後)と同程度である
- 全国では、40歳以上で推定530万人のCOPD患者がいるといわれている
- しかし、すでに診断を受けているCOPDの患者は22万人程度しかおらず、未だ大多数の患者が診断すら受けていない状況にある
COPD患者はより軽症の段階で診断、治療ができていず、重症になって初めて診断されるケースが多い
- 喘息疾患の場合は適切な薬物治療などにより死亡者数は年々減少傾向をたどっているが、COPDによる死亡者数は年々増加傾向で、2007年度の調査結果では喘息死の約6倍になっている
アメリカのCOPD患者
- 1965〜98年のアメリカの統計によると、脳血管疾患や心血管疾患による死亡率は減少傾向にあるのに対し、COPDによる死亡率が+163%も増加している
世界のCOPD患者
- WHO(世界保健機関)の1990年の統計によると、世界の死亡原因の第6位がCOPDとなっており、2020年には第3位に浮上することが現段階から予測されている
いずれのデータをみても、世界的に、COPDに対する早期発見・対処・治療への取り組みが重要となっている
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実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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