COPDの治療 3 呼吸リハビリテーション
COPDの治療 3 呼吸リハビリテーション【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年8月3日
最終更新日:2018年05月04日
(変更日:2015年7月30日) ※
目的
- COPDの呼吸リハビリテーションについて理解を深め、適切なケアを行う
呼吸リハビリテーションとは
- 呼吸器疾患の症状に伴う障害がある患者の呼吸機能を維持・回復させ、心身を良好に保ち、生活の質を高めていけるよう継続的に援助をするための方法である
- 呼吸リハビリテーションの効果は薬物療法との併用により、さらなる効果が期待できる
- 呼吸リハビリテーションには、患者教育、薬物療法、栄養療法などが含まれており、医師や看護師だけでなく、栄養士、理学療法士、作業療法士などチームで患者を支援する
運動療法
- 呼吸リハビリテーションの中核を担っている
- 初回は柔軟性を高める運動や呼吸パターンの調整を行うことが推奨される
- リラクセーションや呼吸訓練、胸郭可動域運動を行うことで効率がアップする
- 続けることで症状の改善が期待できるため、継続して定期的に行う
筋力トレーニング+全身持久力トレーニングを主体として行い、運動を習慣づけることが望ましい
- 全身持久力トレーニングを行う場合、下肢の運動が最も運動療法の効果が期待できる
- 運動療法によって生じる体重減少に対応できるよう、栄養療法との併用を行う
栄養療法
- COPD患者の場合、健常な人と比較すると呼吸筋のエネルギー消費量が大きく、安静時エネルギー消費量は予測値の120~140%へと増加がみられる
- COPDの予後因子には体重減少があるが、呼吸不全への移行やQOLの低下を招き、命の危険にもおよぶ場合がある
- 食事摂取量の低下が続く場合や中等度以上(%IBW<80~90%)のときは積極的に栄養補給療法を考慮する
患者教育
- 医療者との信頼関係を結びながら患者が病気と向き合い、安定期や憎悪期における自己管理能力を向上させることが目的である
- 呼吸リハビリテーションプログラムを行うにあたり、運動療法と同様に重要な役割を果たしている
- 息切れの症状がある場合、口すぼめ呼吸や日常生活での動作要領などの行動面だけでなく、パニックコントロールなど精神的側面からのアプローチが有効である
アセスメント
- 呼吸リハビリテーションに対する理解度・受け止めを確認できているか
- 呼吸リハビリテーションに対しての適切な評価が行えているか
- 運動の継続ができるような環境作りがされているか
- 栄養療法との併用が必要か考慮されているか
- 呼吸器疾患の症状に対する改善策は取られているか
- 他職種との連携が図れているか
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実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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