目次
目的
- 認知症ケアの基本(毎日を楽しく過ごせる工夫)について理解を深め、適切なケアを行う
五感を刺激する効果
- 日常生活の充実を図る
- 認知症の進行を防止する
- ごく普通の日常生活に少しでも近づける
リアリティオリエンテーション
- リアリティオリエンテーションは、見当識障害のある認知症の人に「現在」を認識してもらうアクティビティケアである
- 1日のスケジュールに沿いつつ、時計やカレンダー、季節感のあるものなどを活用し、五感を刺激しながら「今」を感じてもらう
例
- 援助者のあいさつ・自己紹介
- 年月日、天気、その時点での季節などにまつわる話をする
- 事前に準備した素材や道具をもとに話を広げていく
- 対象となる認知症の人に疲労が見られていないか、異常はないかなどを確認する
- 必要事項についての記録を行う
注意事項
- 相手の理解度に応じて質問の内容を変えていく
- 話を無理やり変更しない
- 相手の間違いを指摘・訂正しない
- 会話の内容が幼稚にならないよう配慮する
- リラックスできる環境を整える
アクティビティを取り入れる
運動療法
- 主に関節可動域訓練、基本動作訓練、持久力増強訓練、筋力増強訓練で構成されている
- 期待できる効果には、以下のようなものがある
- 身体的および精神的な機能の回復
- 脳全体の活性化
- ADLの向上・自立した生活の維持
回想法
- グループ回想法、個人回想法がある
- 期待できる効果には、以下のようなものがある
- 自己イメージの強化促進
- 人生に対する再認識
- 記憶力の改善
- 精神の安定
- 対人関係の改善
音楽療法
- 受動的音楽療法と能動的音楽療法がある
- 期待できる効果には、以下のようなものがある
- 短期および長期記憶の改善
- ストレスや不安の軽減
- 心身のリラックス
- 認知症の進行を防止
美術療法
- コラージュ療法や絵画療法がある
- 期待できる効果には、以下のようなものがある
- 脳の活性化
- 精神的な安定
- 認知症の進行を遅らせる
園芸療法
- 野菜や花などの種まき、植え付け、収穫を行う
- 期待できる効果には、以下のようなものがある
- 精神的安定
- 見当識障害の悪化防止
- 身体機能の低下防止
学習療法
- 教材などを利用して問題に対する解答を行う
- 期待できる効果には、以下のようなものがある
- 記憶のコントロール
- 脳の活性化
- 認知症機能の低下
- 認知症の進行を抑制させる
アセスメント
- 五感刺激を意識した関わり方ができているか
- 認知症の人の全身状態を把握しながら行えているか
- 認知症の人に合ったアクティビティケアを選ぶことができているか
- 相手の能力に合わせた関わり方ができているか