目的
- 市中肺炎(CAP)の治療方針について理解を深め、適切なケアを行う
市中肺炎(CAP)の治療とは
酸素投与を行っても改善が認められない場合、気管挿管、人工呼吸器管理あるいは非侵襲的陽圧換気(NPPV)を行う
細菌性肺炎の疑い
- セフェム系(肺炎球菌に対し、活性を有する)
- ペニシリン(β-ラクタマーゼ阻害薬配合)
- カルバペネム系(ICU治療など)
軽度~中等度の場合、第一選択はβ-ラクタマーゼ阻害薬配合の薬剤を単剤で使用する
ペニシリンアレルギーがある場合、軽度の肺炎ではクラビット®、中等症の肺炎で軽度のアレルギーではロセフィン®、重篤なアレルギーがある場合はクラビット®を用いる
免疫抑制状態あるいは65歳以上の人が肺炎球菌性肺炎を起こした場合、肺炎球菌ワクチンを退院時に接種するのが望ましい
外来治療患者の場合、保険適応の関係によりアレルギーがなければペニシリン系抗菌薬は2種類を併用する(1剤のみではエンピリック治療にならないことがある)
非定型肺炎の疑い
- テトラサイクリン系
- ニューキノロン系
- マクロライド系
エンピック治療を開始する際は、細菌性肺炎か非定型性肺炎の推定によって抗菌剤を変更する
肺炎治療開始のタイミング
- 肺炎の治療開始は、確定診断がついた時点で速やかに開始するのが望ましい
- 原因菌の確定までに時間を要する検査も多い
- 症状や経過から医師がある程度の原因菌を予測し、それに合った薬剤の選択をする治療を、原因菌の確定に先駆けておこなうのが一般的である。
エンピリック治療とは
- 治療をするにあたり、原因微生物を同定することは重要だが、判定までに数日を要する
- 症状やこれまでの経過、頻度からある程度原因微生物を推測し、確定診断を待たずに治療を開始することをエンピック治療という
アセスメント
- 市中肺炎とは何かを理解しているか
- 市中肺炎の治療の流れについて理解しているか
- 抗菌薬を変更するタイミングがつかめているか
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