肺炎の基礎 8 院内肺炎(HAP)の診断

肺炎の基礎 8 院内肺炎(HAP)の診断【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年11月2日
最終更新日:2018年05月06日
(変更日:2015年10月27日) ※

目的

  • 院内肺炎(HAP)の診断について理解を深め、適切なケアを行う

院内肺炎の診断

  • 胸部レントゲンで異常な陰影がある
  • 下記項目で2個以上当てはまる
    • 発熱
    • 膿性分泌物
    • 白血球数の増加あるいは減少
院内肺炎の診断は上記を元に行う
うっ血性心不全、無気肺、肺塞栓症など鑑別が必要となる疾患が多数あるため、臨床診断は慎重に行う
  • 診察、血液検査、血液培養、画像検査、喀痰培養とグラム染色などで総合的に判断する
  • 院内肺炎の可能性がある場合は、遺伝子検査や細菌学的検査、抗原検査などにより微生物(病原)の探索を行う
エンピック治療と同時に原因物質の特定を行う

院内肺炎と他の疾患との鑑別診断

発熱

  • 院内で発熱が見られる患者の場合、鑑別診断は必須である
  • 発熱を起こす原因となる感染は
    • (術後)創部感染
    • 尿路感染
    • カテーテルからの感染
    • 肺炎(院内肺炎以外) などがある
高齢者の場合、明らかな発熱が見られない場合もある
急性意識障害の場合も肺炎が疑われるため、鑑別を行う

結核

  • 感染管理も考慮し、結核との鑑別を行う

心不全

  • 肺炎と心不全の鑑別は困難であることが多く、併存することもある
  • 喀痰の性状で鑑別ができる場合もある
  • 心不全がある患者の場合、必ず肺炎の疑いを考慮する

化学性肺臓炎

  • 食事を摂取した際の明らかな誤嚥によって起こる
  • 一時的な発熱、呼吸不良や胸部レントゲン所見にて異常な影(浸潤影)が認められる
肺炎との鑑別が困難であることが多い

アセスメント

  • 院内肺炎とは何かを理解しているか
  • 診断のポイントを把握できているか
  • 他疾患との鑑別ができているか
  • HAPとVAPの関係、VAPが重要な理由について理解しているか
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