肺炎の看護の基礎 8 誤嚥性肺炎患者へのアセスメント
肺炎の看護の基礎 8 誤嚥性肺炎患者へのアセスメント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2016年4月19日
最終更新日:2018年05月03日
(変更日:2016年4月1日) ※
目的
- 誤嚥性肺炎患者へのアセスメントについて理解を深め、適切なケアを行う
誤嚥性肺炎を起こすリスクの把握
嚥下反射・咳反射の低下
疾患・病態
- 脳神経系
- 脳血管障害
- 認知症
- パーキンソン病
- 中枢性変性疾患
- 胃・食道系
加齢
睡眠薬・鎮静剤の投与
ADLの低下
感染防御機構の破壊
- 免疫力の低下
- 歯槽膿漏・口腔内感染による口腔・咽頭内の細菌叢破壊
症状が見られるメカニズム
発熱・発汗
- 肺実質の炎症によって起こる
- 肺水腫、肺コンプライアンスの低下を招き、発汗・発熱が続くことで、脱水となる
敗血症の原因に、発汗・発熱・脱水がある
呼吸困難
- 胃酸による肺胞毛細血管内皮、肺胞上皮、気管支内皮の障害が発症のきっかけとなる
- 上記の障害は
- 肺胞浮腫
- 肺血管透過性亢進
- 肺胞内出血
- 気管支痙攣
- サーファクタント減少
- 換気血流比不均衡分布 を引き起こし、低酸素血症による呼吸困難が起こる
呼吸困難・低酸素血症によって敗血症になる
- 呼吸困難により、呼吸音減弱、チアノーゼが起こり、びまん性慢性ラ音が聞かれる
肺膿瘍
無気肺
血圧下降
- 血管透過性亢進により、循環血液量が減少し、血圧低下が起こる
- 急激な血圧下降はショックを引き起こす
アセスメント
- 誤嚥性肺炎を起こすリスク因子を把握しているか
- 肺炎による症状が起こるメカニズムについて理解しているか
- 誤嚥性肺炎患者へのアセスメントが適切にできているか
誤嚥性肺炎には2つの要因(明らかな誤嚥、不顕性誤嚥)があり、どちらが原因で誤嚥性肺炎が起きているかで、リスク因子も変わってくることがある
原因による観察項目やケアの違いを理解する必要がある
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