用語解説
用語の読み
あくせいりんぱしゅ
用語の意味
悪性リンパ腫とは血液がんのひとつで、白血球の一種であるリンパ球ががん化したものを指します。日本では年間約1万2千人が罹患すると言われ、他のがんに比べ患者数が少ないことから、主に専門的な病院で治療が行なわれています。
悪性リンパ腫は主に、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫と言う2つの病型に分類されます。この分類は、顕微鏡による病巣の検査など、病理学的見地に基づいて行なわれます。ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫の約10%に見られる病型で、一般的に悪性度が低く、化学療法などの治療が予定通りにできれば比較的高い確率の治癒が期待できます。病期の進んだ場合を除き、強い治療が必要なことは少なく、がんとしての性格は大人しいと言えます。非ホジキンリンパ腫は、悪性リンパ腫の約80〜90%に見られます。こちらの治癒率も、ホジキンリンパ腫よりはやや劣るものの、化学療法などによる治療により、他のがんと比べて高い確率が望めます。
悪性リンパ腫の主な治療には、抗がん剤を用いる化学療法と放射線治療があります。手術を必要とすることは多くありません。化学療法では、リンパ腫に対して効用の高い薬が多く開発されており、それらを組み合わせて使用します。放射線治療では、患者の体調に合わせて照射の回数・期間が決められますが、1週間に5回、それを4〜6週間続けるケースが一般的です。また、大量の薬剤投与や放射線の照射があった場合、正常な血液を回復させるため、造血幹細胞を移植することもあります。
悪性リンパ腫に関わらず、がん看護における看護師の主な役割には、抗がん剤の安全・確実な投与、副作用症状のマネジメント、患者及び家族の精神的なサポート、医師やレントゲン技師との連携サポートなどが挙げられます。
看護師・椿(つばき)の一言コメント
悪性リンパ腫の罹患数の推移をみるとここ十数年間で急激に数が増えていると言われている。
男女比を見ると若干男性の方が多い位で、年齢問わず発症する特徴があります。
そもそもリンパ節は全身のあらゆる所にあり、発症場所により症状に違いがあり種類も多いことから治療が難しいとされていますね。
多くの場合、初期症状がなくある程度進行してから発熱やリンパ腺の痛み等の症状が現れます。
悪性リンパ腫の闘病記で、有名なのが「犬のおまわりさん」ではないでしょうか?
24歳で第二子を妊娠中に悪性リンパ腫と診断されて、カイザーで無事出産後間もなく他界してしまった方でしたが、以前からママブログガーとしても有名でした。
この闘病記は書籍化もされたがドラマにもなりました。私も見ましたが、どうにもこの手のドラマは切なくて…残された子供の事を考えると尚更…。
しかし、現在は悪性リンパ腫だからといって悲観的になることはない!!ここ最近は新薬に注目が集まっているし今後はこの新薬の効果が期待される所だ。
悪性リンパ腫の生存率は(この疾患で生存率は本来は使わないけど)それでも生存率を表すと、5年生存率は70%、完全寛解率80%というデータもありますから治療効果が上がっていると言えますよね!