人工呼吸器のいろいろなモード 2 A/C

人工呼吸器のいろいろなモード 2 A/C【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2016年11月10日
最終更新日:2016年11月10日
(変更日:2018年2月1日) ※

目的

  • 人工呼吸器の設定モードのうち、A/Cのモードについて理解できる
人工呼吸器の種類やメーカーによって、モードの名称が異なることがあるので注意すること

 

A/C(Assist/Control ventilation)モードとは

  • 人工呼吸器が患者の自発呼吸を感知(トリガー)し、患者の吸気開始に同調(シンクロ)して強制換気を行う
  • SIMVとよく似ているが、「すべての」自発呼吸に同調(シンクロ)して換気を行うという特徴がある

A/Cモードのメリット

  • 自発呼吸がない場合でも、設定された呼吸回数や換気量が保証される
  • 患者の吸気努力に合わせて吸気ガスが送られるため、IMVに比べて患者の負担が少なく、ファイティング(患者と人工呼吸器の呼吸タイミングが合わず、呼吸がぶつかってしまうこと)や、それに伴う圧損傷のリスクも少ない

A/Cモードのデメリット

  • すべての自発呼吸に対し一定の換気を送るため、患者の自発呼吸回数が多いと過換気になるリスクがある

A/Cモードでの注意点

  • 過換気に注意し、換気量上限アラームを必ず設定する
  • 自発呼吸の感知(トリガー)レベルが適切か確認する

 

A/Cのしくみ

  • A/C=Assist(補助換気)/Control(調節換気)を組み合わせたモード
    1. 患者の吸気努力を感知すると、人工呼吸器が吸気に同期した強制換気を行う(Assist)
    2. 自発呼吸がない場合は、設定されたタイミングで呼吸回数と換気量を強制的に送り込む(Control)

 

【 SIMVとの違い まとめ 】

  • 自発呼吸がない場合の動作はSIMVとA/Cは同じ
  • A/Cは応答期(トリガーウィンドウ)の設定はなく、どのタイミングの自発呼吸であっても感知(トリガー)可能
  • A/Cは感知(トリガー)されたすべての自発呼吸に強制換気を行う

 

PEEPまたはPSVの付加

  • A/Cモードではすべての自発呼吸にあわせて強制換気が行われるためPSV(PS)の付加はできない
  • PEEPの付加:呼気の最後の圧を0mmHgにはせず、3~5mmHgの圧をかけておくことで、肺胞が最後まで縮んでしまうことを防ぐ
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