目次
目的
- 挿管チューブの固定の流れを理解することができる
挿管チューブ固定の準備をする
挿管チューブ固定の必要物品
- 挿管チューブの固定にあたり、まずは必要なものを準備していく
- 固定用テープ
- 清拭用タオル
- 剥離剤
- 皮膚保護材、皮膜剤
- 髭剃り
- バイドブロック
挿管チューブ固定のポイント
- 挿管チューブの固定を行う際は、以下の点に注意する
- 気管チューブが適切な位置にあるかを胸部レントゲンで確認する。また、降格または門歯で何㎝の固定かを確認する
- 気管チューブ固定は最低でも2人で行うと良い
- 気管チューブの固定は確実に行い、固定中や固定後も事故抜去などが起こらないように注意を払う
挿管チューブ固定する
挿管チューブを固定する流れ
- すでに貼られているテープを愛護的にはがす
- 剥離刺激を減らすために皮膚を押さえて、180度程度に折り返して倒し、ゆっくりとはがす
- 必要に応じて剥離剤を使用する
- 確実に挿管チューブを把持してテープ固定する
- テープを固定するまでの間は1人が挿管チューブを確実に把持する
- 把持の際にはチューブだけを持つと、事故抜去のリスクが高まるため、下顎などの安定した接触面を持つようにする
- 皮膚や口腔内の観察、清掃
- 1人はチューブの把持を継続し、もう1人が皮膚の観察、清拭、髭剃りを行い、口腔内、舌、口蓋、口角、口唇を観察する
- 同一部位の圧迫による潰瘍形成を避けるために適宜位置を変更する
- 必要に応じて挿管チューブの当たるところに皮膚保護材を貼付する
- テープを固定する(固定方法については後述)
- テープは、皮膚を引っ張りながら貼るのではなく、皮膚に沿わせて貼付する
- 固定終了後は下記を確認する
- 固定の長さ
- 皮膚がテープで引っ張られていないか、緩んでいないか
- 換気量やSPO2、呼吸状態
3面固定と4面固定
- 3面固定はV字型に切り込みを入れたシールを用いて行う
- 切り込みが入っていない部分を頬部に貼り、切り込みを口角に合わせて貼る
- 上方のテープをチューブに2周ほど巻き付けて鼻の下に貼る
- 下方のテープも同様にチューブに2周ほど巻き付けて口唇の下側に沿って貼る
- 4面固定では直線のテープを2本用意する
- 固定テープを右頬上側寄りに貼って、挿管チューブに2周巻き付ける
- 鼻の下から反対側の頬に貼る
- もう1本のテープを右頬下側から貼り、気管チューブに2周巻き付ける
- 口唇の下側から反対側の頬へ貼る
アセスメント
- 物品は不足なく準備できているか
- 必ず2人以上で行い、挿管チューブを1人が把持しているか
- 皮膚や口腔内の状況を観察しているか
- 固定終了後の患者の状態が確認できているか