用語解説
用語の読み
いしょくこーでぃねーたー
用語の意味
移植コーディネーターとは、臓器移植が円滑かつ公平に実施されるよう、調整を中心とした多様な仕事に従事する人のことをいいます。
現時点では、移植コーディネーターの職務に資格制度は設けられていません。
移植コーディネーターの仕事はドナー(臓器提供者)か、レシピエント(臓器移植希望者)のどちらを受け持つかによって変わります。
ドナーを受け持つドナー・コーディネーターは、ドナーや臓器提供施設などの情報収集、レシピエントの選定、臓器摘出チームの編成および手術のスケジュール調整、臓器搬送、臓器移植評価委員会などへの報告書作成を行ないます。
他にも、臓器摘出後の手術室の掃除やドナー家族へのケア、時には自宅への挨拶や、葬儀、告別式に参列する場合もあります。
レシピエントを受け持つレシピエント・コーディネーターは、レシピエントへの説明や、移植希望登録および移植手術時の各手配、精神的にも肉体的にも不安定な移植待機期間中のレシピエントのカウンセリングなどを行ないます。
また、レシピエントにとって最も適当な臓器を主治医と相談して決めるのも大切な仕事です。
そして、手術後は2年に渡って、退院後のレシピエントの健康・生活指導などを行ないます。
ドナー・コーディネーターとレシピエント・コーディネーターの仕事内容には共通点や職務が引き継がれる部分も多く、緻密な連携活動を行なうことが求められます。
日本国内の臓器移植は社団法人日本臓器移植ネットワークによって行なわれていますが、移植コーディネーターは、同社団法人に所属している場合と、同社団法人から委嘱を受けている都道府県に所属している場合の二通りあります。
移植コーディネーターとなるには、医療従事者の資格をもっていることが条件で同社団法人の採用試験に合格する必要があります。