用語解説
用語の読み
いりょうけいかく
用語の意味
医療計画とは、地域の医療提供体制の整備を促進する為、医療法に基づいて都道府県が策定する計画のことです。
1985年の第1次医療法改正によって創設され、2008年の医療制度改革で大幅な見直しが行なわれました。
どちらも目的は、医療機関の適正な配置や医療資源の効率的な活用と一致しますが、旧医療計画では、医療費抑制の為、入院ベッド数が増加を抑えることに主眼を置いたのに対し、新医療計画では病院の役割を分けることで、より効率的な医療の利用を目指したものとなりました。
つまり、量的管理(入院ベッド数)から質(医療連携・医療安全)を評価する計画へと変わったのです。
新医療計画の具体的な目的は、地域での病院の役割分担を明確にした上で患者がスムーズに転院でき、診療情報もうまく引き継がれるよう病院・診療所間の連携を図り、地域で各役割を担う病院名を住民に公開する2点です。
患者数が多く死亡率も高い「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」の4疾病と「救急」「へき地」「周産期」「小児」「災害」の5医療分野を担う医療機関の名称が、連携体制などと共に、各都道府県で公表されています。
医療計画に大切なのは、地域の実状に合い、実現性をともなうことです。
新医療計画の方針には「医療計画の目的を明確化した上で、数値目標として位置付け、進捗状況の把握と達成度の評価を実施できるよう、あらかじめ数値化できる適切な指標を選択、導入しておく必要がある」とあります。
地域保健医療計画にもとづき、各都道府県は住民に対し、目標設定は適切であるか、目標がどこまで進んでいるかなどを示す必要があります。
また、同医療計画は5年ごとに必ず見直すことになっているので、問題点があれば改善をすすめます