用語解説
用語の読み
しんだんぐんぶんるいほうかつひょうか
用語の意味
診断群分類包括評価DPC(Diagnosis Procedure Combination)は、急性期入院医療を対象とした診療報酬の包括的評価方法で、閣議決定により2003年から導入されました。
入院患者を傷病名、診療行為(手術、処置など)や副傷病名、重症度などの条件により分類、1日当たりの点数を定め、そこに施設ごとの係数と入院日数を乗じて入院費を算出します。
2010年4月改定におけるDPCの分類項目は2658の診断群まで分けられ、そのうち1881分類がDPCの対象となります。
DPC制度における診療報酬額は、包括評価部分と出来高部分で構成されます。
入院基本料や検査(一部を除く)、投薬、注射などは包括評価部分。
診療や使用した薬剤などにかかわらず定額払いで算定されます。
手術や麻酔、リハビリテーション、内視鏡検査など、専門的な技術を要する分野においては、従来通りの出来高払いでの算定となります。
DPC制度導入に先立っては、1998年11月から国立病院等10施設での試行が行なわれました。
その試行によって、同じ疾患であっても患者によって入院期間のばらつきが大きく、1入院当たりの包括的評価方法と比較して、1日当たりの包括的評価方法の方が治療にかかった点数の差が小さく、1日単価も低いことが示されました。この結果を踏まえ、2003年4月以降DPCは、まず特定機能病院から導入されました。
その後DPCの対象病院は民間の急性期医療を担う一般病院にも段階的に拡大。2010年7月の時点で1,391施設となっています。
これは全一般病床(約91万床)の約50.4%(約46万床)を占めます。今後は施設ごとにある診療、設備のばらつきを是正する為、施設の評価分類を更に細分化するなどの対策が検討されています。
なお、DPCとの呼称については「評価方法」と「制度そのもの」2つの意味が混在して使われていました。
本来DPCは「評価方法」の意味で作られた略称であることから、制度としてのDPCを「DPC / PDPS(Diagnosis Procedure Combination / Per-Diem Payment System)」とすることがDPS評価分科会にて決められました。