看護師の仕事といっても、その内容は就業する場所によって異なります。
同じ病院内でも従事する診療科目によって、業務内容も身につける看護技術も医療行為も異なってきます。
そのため、移動等で診療科目が変わってしまうと、それまでは『仕事ができる』といわれていた看護師が『仕事のできない看護師』といわれてしまうこともしばしばあるのです。
診療科目ごとの特徴
総合病院での診察科目を例にして、各科の特徴を見ていきましょう。
大体の総合病院での診療科目は
- 脳神経外科
- 循環器科
- 腎泌尿器科
- 内分泌科
- 呼吸器科
- 整形外科
- 消化器科
- 精神科
- 小児科 など
食事介助や排泄介助、入浴介助、採血や点滴は大体どこの科でも行う仕事ですが、それ以外に各診療科目に特有の業務があります。
脳神経外科
脳槽ドレーンの観察・管理や、身体に麻痺の患者ある患者の看護があります。
循環器科
心電図の操作・観察・管理があります。
腎泌尿器科
人工膀胱のケアや患者指導、腹膜透析療法・血液透析療法の介助や管理があります。
内分泌科
糖尿病患者の指導や血糖コントロールがあり、呼吸器科では気管支鏡検査の介助や、胸腔ドレーンの観察や管理、呼吸補助のためのCPAPなどのME機器の管理があります。
整形外科
身体に麻痺や運動機能障害のある患者の看護や装具のケア、ギブスや包帯交換などがあります。
消化器科
人工肛門や胃ろうのケアや指導があります。
精神科
電気けいれん治療の介助や包括的暴力防止プログラムの実施や認知行動療法の補助などがあります。
小児科
疾患ごとのくくりがないため、様々な疾患の理解と看護を必要とし、点滴や注射などは小児用の計算で投与しなければなりません。
このように、その診療科目ごとに異なった看護技術や医療行為があるのがわかると思います。
自分に合った診療科目で働く
同じ病院内で看護師の仕事とひとくちにいっても、これだけ違うのです。
そのため看護師の仕事というのは幅広い仕事であるといえるでしょう。
そしてやはり大事なのは自分に合った働き方をするということ。
様々な診療科目があり、それぞれに行う仕事内容は変わってきます。
自分がどんな仕事をしたいかによってその働き方も変わってくるはずです。