用語解説
用語の読み
きそかんごがく
用語の意味
基礎看護学とは、看護の対象となる新生児から高齢者までのあらゆる発達段階にある人々の健康の為の援助方法について、臨床での実践と看護理論の両方から研究するという目的を持つ「看護学」の基礎・基盤となる科目のことです。看護学は対象となる人の発達段階や対象を取り巻く環境に応じて、さらに「成人看護学」「母性看護学」「小児看護学」「老年看護学」「精神看護学」「地域看護学」「看護管理学」などの各論に細分化されるため、それらの臨床での実践・応用について理解を深めるための基礎づくりを目的としているのが基礎看護学となります。看護教育課程において、基礎看護学に当たる科目(看護学概論・基礎看護技術・基礎看護実習・対人援助技術など)は1年生の間にすべて履修します。2年生以降は看護学の各論や病理学各論、看護過程(個別性がある対象のニードと到達目標を理解した上で、看護計画の立案・実施・評価を繰り返す流れ)の展開の実際について学習・実習を行います。
看護師として看護対象の健康を維持し適切な援助を行うためには、看護理論の理解を通して「看護の視点・役割・活動領域・看護倫理」について学ぶ必要があります。看護学概論ではこれらについて、看護の目的とも言える「人の健康」について歴史的な変遷をたどりながら学習することとなります。また、個別性に応じた看護を展開するうえで必要な看護技術は「基礎看護技術」で学びます。1年生の間に経験する基礎看護実習で実際に入院中の患者のケアをする前に、学内の実技演習室で看護技術を習得します。その内容はシーツ交換に始まり、洗髪・清拭・おむつ交換・陰部洗浄・バイタルサインズ(血圧・脈拍・呼吸・体温)の測定・尿管カテーテルの挿入・採血・輸液のミキシングなど多岐に渡ります。これらの看護技術を、看護学生同士や人形を使用しながら何度も練習を繰り返すことで習得していきます。もちろん一つ一つの看護技術にはすべて試験があり、教官がチェックリストを使用して習熟度を採点します。基礎看護学の一つである基礎看護実習では、実習に入る前に学習・技術練習はしていますが、患者とのコミュニケーションやバイタルサインズ測定、病棟看護師の役割についての理解が実習目標となるため、担当患者とのコミュニケーションや処置の見学が中心となります。
進級すると1年生の時に学習した基礎看護学をもとに看護学各論を履修し国家試験を受けることになります。しかし、学内で学んだことをどのようにして患者の看護に応用するのかは、就職してからの学習・訓練にかかっています。看護師の仕事にいて経験は最も重要ですが、その経験は正しい理論と科学的根拠に基づいたものである必要があります。
看護師・椿(つばき)の一言コメント
看護学校のシラバスにある必ずある科目!!と言えば基礎看護学(基礎看)
看護学校に入学して初めて教科書を手に取り授業を受ける科目になるのがこの基礎看護になるのではないでしょうか。
基礎看護学には概論や実習・技術の内容がありますよね。
実際の基礎看の中身はというと…懐かしい!!
環境整備やベッドメーキング・バイタルサイン・食事・体位・清潔介助等の技術について看護の基本中の基本です。
未だに教科書があったりなんかしませんか??なんだか捨てられない思いの詰まった教科書ではないでしょうか…読まないんだけどね…。