用語解説
用語の読み
さいがいかんご
用語の意味
日本看護協会は、災害について「自然災害や人災と呼ばれる、不測の時に、多くの人々の生命や健康が著しく脅かされる状況であり、地震や火災などによる一次的な被害だけでなく、二次的な生命・健康への脅威を含む」と定義付けています。
私たちの身に前触れなく襲いかかる災害は、短時間に大多数の負傷者・死者を出すため、通常行われている地域の救命救急体制・救急看護では対処しきれないことが往々にしてあります。このような場面において看護師は災害看護の知識・技術を駆使し、他部門との連携をしながら、地域住民や救援活動にあたるスタッフ達の生命や健康を守るための活動を行います。災害看護の目的・目標は、災害の種類や規模・発生時期・発生場所によって大きく違ってきます。そのため、変化する災害サイクルに応じて臨機応変に看護活動することが求められます。
急性期(災害発生直後~48時間)の災害看護は医療機関・応急救護・避難所などが主な活動場所になります。医療従事者や消防・ボランティアスタッフ・行政と協力して、生存者の救出活動をはじめとする救命看護、遺体の処置、遺族の対応を中心に活動します。この際重要となるのがトリアージ(多くの負傷者達の救命がスムーズに進むように、緊急度の高い処置が必要かどうかを判断すること)・応急処置・後方搬送(災害が起こった地域から離れた医療機関に搬送すること)の3つの動きで、物品もマンパワーも不足した状態で一度に駆け付けた多数の傷病者の対応を効率よくすることが第一目標としてとり行われます。緊急時にはこのような動きと入院患者の治療・看護が同時進行で行われなくてはならないため、医療機関は早期に災害対策本部を立ち上げて、各部門の連携・協力体制を強化します。
亜急性期(~1ヶ月以内)になると、医療機関では重症患者の集中治療がメインになります。具体的には災害時に多くみられるクラッシュシンドローム(挫滅症候群)に対する透析治療の管理や術後管理、外傷処置後の手当てが中心です。また避難所で生活を送る人々の健康管理も大変重要で、衛生環境が悪化しやすい避難所の環境整備や感染予防対策・PTSD(心的外傷ストレス)に対するメンタルケアを行うことで二次的な被害を最小限にとどめることを目標に災害看護は展開されます。避難生活は身体的・精神的にとても負担が大きいだけでなく、投薬治療中の患者が薬の不足により持病を悪化させるケースも珍しくはありません。看護師は避難生活を送る人の中で速やかに受診する必要がある人を早期に発見し、適切な対応をとります。
中長期(~数ヶ月、~数年)になると、被災地の復興を目指して活動する地域住民を幅広い視点でサポートすることが必要となります。阪神淡路大震災後、避難所から仮設住宅に移った後、独居老人は孤独になりやすく、街の復興の陰で孤独死をする高齢者が後を絶たなかったという事実があります。看護師はボランティアグループと連携して、被災後社会から取り残されている人たちを孤独から守るために、長期的に支援し続けるという役割が期待されています。
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看護師・椿(つばき)の一言コメント
日本看護協会の災害看護の定義によると自然災害・人災等の不足の事態の際に多くの人々の生命や健康が著しく脅かせれる状況。
それは自分自身や火災等による一時的な被害及び二次的な生命・健康への脅威が含まれる…となっています。
そこでの看護師の役割は災害看護の独自の知識・技術、又他部門と協力し人々の生命と健康生活を災害から守るための看護活動になるわけです。
日本看護協会では災害発生時に速やかに看護師を派遣できる態勢を整えています。
又、災害の復旧や復興支援も積極的に行っているようです。
看護協会では現在も災害看護研修が行われています。機会があれば一度研修に参加しても良いかもしれませんよね!!