用語解説
用語の読み
けんこうほけんせいど
用語の意味
昭和36年に施行された「国民健康保険法」という法律により、日本に国籍を持つ人はどんな人でも何らかの種類の医療保険に加入しなくてはならなくなりました。この制度を「国民皆保険」と言い、その種類として健康保険・船員保険・共済組合・国民健康保険・後期高齢者医療制度(後期高齢者医療制度については、廃止後の新たな制度について審議中)をあげることが出来ます。これらの医療保険制度は、職業や住んでいる地域、年齢によって加入する制度が異なり、会社・工場・商店などで働く人やその扶養家族にあたる人は「健康保険」、健康保険・船員保険・共済組合などに加入していない人(農業や自営業を営む人やその扶養家族にあたる人)は「国民健康保険」に加入します。
健康保険の運営をしているところ(事業主)を保険者と呼び、保険者はその組合員である被保険者に対して健康保険法で決められた保険給付や保健福祉事業、ならびにその組合独自の事業を自主的に行うことが出来ます。たとえばある会社を保険者とすると、その会社で働く職員は被保険者となり、その社員(またはその家族)がけがや病気で医療を受けた際にかかった医療費のうち1~3割は自己負担で、残りは保険者である会社が負担するという形をとります。社員本人かその家族が出産すると、見舞金として出産育児一時金を会社から受け取ることが出来るところもありますが、これも保険者による保健福祉事業のひとつです。組合独自の事業として、決められた保養所やスポーツジムを組合員価格で利用できたり、年に一度健康増進を目的にした現物支給(スポーツウエアやトレーニングマシンなど)を行ったりする事業主もありますが、財政難を理由に廃止せざるを得ないところが増えてきているという現状です。
健康保険料の財源は、被保険者の給料から毎月天引きされる納付金と国庫負担金でまかなわれています。しかし我が国では高齢者の増加を背景に医療費は増え続ける一方、保険料を支払ってこの制度を支えている年齢層の賃金が減り続けたり、中小企業の経営状態が悪化するなど、財源不足が深刻化しています。そのため、各都道府県ごとに大幅な健康保険料の負担額の引き上げが行われている状況です。増え続ける高齢者の医療費問題や不況による財源不足などの根本的な解決にはまだ時間がかかることから、今後も保険料の引き上げを避けることは難しい状況が続くとされています。
看護師・椿(つばき)の一言コメント
健康保険制度は大きく自営業を営む方が加入する国民健康保険と会社勤めの人が加入する健康保険に分けることが出来ますよね。
最近の改正は平成20年度で高齢者や子供の医療費負担額割合の変更等がありました。
この制度の目的は働く人やその家族が怪我や病気、出産した時に医療給付や手当等を支給して生活の安定を図ることとなっています。
病院や個人医院に勤める看護師の場合は会社員と同じ健康保険に加入する事になりますよね。
中には「医師国民保険」に加入する場合もあります。
私もかつて医師国保に加入した時期があったけどあまりメリットは感じなかったなぁ…でも社保に比べると負担金が多少少なかったらしい。