用語解説
用語の読み
にゅうぼうしょうせんげんちりょうようあぷりけーたー
用語の意味
厚生労働省の「医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」は、2011年7月7日に行われた会合で、海外では安全性が確認された上で承認されている6品目の医療機器等を日本でも早期導入することが妥当という見解をまとめました。このうちの1つが、乳房小線源治療用アプリケーターです。
乳がん患者が乳房温存術を受けた後、取り残した微小ながん細胞を全て消滅させる目的で術後放射線療法を受けることが一般的です。現在、日本での乳房温存術後の放射線療法は主に外照射となっています。外照射による放射線療法では乳房の上から(体の外から)放射線を照射するため、正常な組織にまでダメージを与えてしまうというデメリットがあります。そのため、一度に照射できる放射線量が低くなり、治療終了までに通常6週間かかっていました。
これに対して小線源治療では、手術の際に小さなアプリケーター(管、カテーテルとも言われます)を腫瘍床付近に埋め込み、術後皮膚の上に突出しているアプリケーターと放射線を出す機器の線源とをつないで、ターゲットだけを狙って放射線照射することが出来ます。この方法では、従来の外照射のように正常組織への侵襲が少ないことから、一回の治療に使用できる放射線量をあげることが可能となります。そのため通常6週間かかっていた術後放射線治療が、術後5日間で終了できるようになりました。このような小線源治療は、既に前立腺がんや子宮頚がん等の治療に積極的に使用されていますが、乳がんに対する使用はまだ遅れている状況です。
乳房全体に照射した場合と小線源治療によって部分的に照射した場合では、乳がんの再発率に有意な差がなかったことが欧米での研究で明らかになっていることや、6週間連続して通院しなくてはならない患者の負担を考えると、この治療法が日本でもさらに普及していくことが望まれています。また、治療機関の短縮は同一施設内で放射線治療を受けられる人を増加させることに繋がるため、乳がん以外の患者に対する放射線治療の機会を増やすことも期待できます。
看護師・椿(つばき)の一言コメント
乳房小線源治療用アプリケーターは放射線科医と外科医の提携を可能にした乳房温存療法の新しい治療法です。
アメリカではマンモサイトと言う手法が普及しているようで、日本でも検討が行われたようです。
しかし…日本人のおっぱいは小さめ(悲)と言うことで、一人ひとりの乳房の大きさに合わせて、オーダーメイドが出来る小線源治療を採用したようです。
これまでの乳房温存療法は、オペで腫瘍の周囲を摘出し、放射線療法やケモを組み合わせるのが一般的だった。
しかし、乳房小線源治療用アプリケーターの場合、線源を体内へ挿入し腫瘍床付近にピンポイントで照射することが可能となる。
又、部分照射(腫瘍床のみ)により、多くの線量を照射することが出来るという優れ物!!
治療法の一番大きなメリットは治療期間が短い!!ことの様です。
それに無痛!!更には費用も経済的で、心理的負担も少なく、これまでデメリットは発見されていない(言うことないね!!)