病院機能評価

病院機能評価【いまさら聞けない看護用語・略語】
公開日:2012年10月29日
最終更新日:2012年10月29日
(変更日:2013年8月2日) ※

用語解説

用語の読み

びょういんきのうひょうか

用語の意味

病院機能評価とは、第三者機関である日本医療機能評価機構(1995年7月設立)によって行われる、「病院が組織的に医療を提供するための基本的な活動(機能)が、適切に実施されているかどうかを評価する仕組み」のことを指します。この制度はアメリカの民間組織医療施設認定合同機構(JCAHO)による医療機関の評価・改善の支援システムを参考に日本にも導入されたもので、2009年の時点で全国2574の病院が認定病院となりました。

病院機能評価を受けるためには、日本医療機能評価機構に受審の申し込みをすることが必要となります。受審の申し込みをしたあと、実際に機能評価を受けるまでにそれぞれの医療機関の代表者は日本医療機能評価機構が行っている説明会に参加し、受審までの流れや審査のポイントなどについて説明を受けることとなります。この審査は「書類審査」とサーベイヤー(調査員)による「訪問審査」から構成されており、医療機関の規模・機能に応じて審査料や日数、サーベイヤーの人数が決定されて行われます。主な審査項目は病院組織の経営状態や医療の質、安全管理、スタッフ数、患者の療養環境などで、これらが一定の水準を満たしていると判断された場合に限り、日本医療機能評価機構の認定病院となります。

認定病院には認定証が発行され、認定病院であることを示すポスターやマークを使用して病院の広告として使用することが出来ます。病院機能評価を受けることで、病院側は「現状の客観的把握」「具体的な目標の設定」「改善のきっかけづくり」「認定証による患者との信頼関係づくり」「職員の改善意欲の向上」等の効果を得ることが出来ます。

ただこれらの利点があるとは言え、年々病院機能評価を受審する病院数は伸び悩んでいます。認定証の有効期間は5年間の為、5年ごとに準備・受審して更新する必要がありますが、一度受審したきり更新を見合わせる病院が多いというのが現状です。この背景には、受審意欲がある病院が既に全て受審しきった可能性があることの他、ここ数年で急速に進む電子カルテ化に伴う院内のシステムの混乱や、病院の建て替え等と重なって更新を見合わせていること等があるとされています。アメリカでは認定病院となると経済的なメリットが受けられますが、現在日本では認定病院となっても経済的なメリットはありません。そのため、時間も労力もかけて受審した割にメリットが少なく、社会的認知度の低い病院機能評価を受ける病院が減っているとも考えられています。

看護師・椿(つばき)の一言コメント

看護師・椿(つばき)

病院機能評価とは「公益財団法人日本医療機能評価機構」という正式名称です。
役割を簡単に言うと第三者的視点で病院が医療を提供する際に適切な活動が行われているのかどうかを評価する(病院盤通信簿と言えるでしょう)

この評価結果を基に各医療機関が改善を図ることで、医療の質を向上させるのが目的となっています。
評価は①書面審査・②訪問審査・③評価委員会による最終審査(5段階評価)からなります。

評価者(サーベイヤー)は公平・中立的な立場で各項目に沿って評価を行います。
このサーベイヤーは院長・看護部長・事務長等の経験者(5年以上)がある方々の中から公募により選出されます。

もしも、一定の評価が認められた場合には認定病院となり認定証(全国の病院の約3割)を掲示することが出来ることになります。
この病院機能評価を受けることにより、明確な改善点が客観的に把握・新たな目標・職員間の自覚や改善意欲の芽生え・果ては地域医療や患者自身のメリットにもなります。
しかし…病院側は、この評価を受けるために膨大な準備と費用をかけて体制を整えて評価に臨みますが、まだまだ一般的に認知度は低いようです。

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