用語解説
用語の読み
かんごしょくいんじゅきゅうのみなおし
用語の意味
厚労省は「第七次看護職員需給見通しに関する検討会報告書」として、平成22年12月21日付で平成23年度~平成27年度までの5年間の看護職員の需給見通しについてのまとめを公表しました。この「看護職員需給の見通し」とは、現在慢性的に不足しがちな看護職員(看護師・准看護師・看護補助職員)を今後安定的に確保するための施策のもととなる資料となる為、各都道府県は5年ごとに厚労省にそれぞれの看護職員の需要・供給数の見込みを報告しなければなりません。またこの取り組みはこれまで6回にわたって行われてきました。
この報告書によると、我が国の看護職員の需要数(常勤職員で換算)は、平成23年度には約140万4千人であるのに対して、平成27年度には約150万1千人にまで増加すると見込まれています。(伸び率約6.9%)一方供給数(常勤職員で換算)について見てみると、平成23年度には約134万8千人であるのに対して、平成27年度には約148万6千人に増加すると見込まれています。(伸び率約10.2%)これらのデータから考えると、看護職員の需要と供給の差は、平成23年度で約5万6千人、供給数が増えるとされている5年後の平成27年度でも約1万5千人となり、今後もしばらく看護職員の不足が続くとされています。
看護師の需要と供給のバランスが崩れる背景には、今後さらに加速的に進む人口の高齢化や核家族化・住居の問題による家庭での看護・介護の困難をあげることができます。また看護を必要とする人が増え続ける一方で、看護師の離職に歯止めをかけることが出来ないという現実もあります。看護師の離職の理由には、看護師は女性中心の職業であるため、働く人自身のライフサイクルの変化によって仕事を続けることが必然的に難しくなることを一番に挙げることが出来ます。そのため各都道府県だけではなく、それぞれの医療機関が看護師の離職を防ぐための取り組みや、再就職の支援研修を取り入れるなどの工夫をすることが早急の課題となっています。
看護師・椿(つばき)の一言コメント

厚生労働省が看護職員の確保の為に看護職員需給見通しを5年ごとに策定しています。
需要数は都道府県が各医療機関に調査に入り、その集計結果を基に算定されています。
平成23年度~27年度までに看護職員は約7%弱の伸び率(供給は約10%の伸び率)があるとの見込みとのことだがこの数字が看護師不足解消の数字には至っていないだろう。
実際の集計方法は看護職員の需要数を施設ごとに推計・供給数の推計は年当初就業者数+新卒就業者数+再就職者数-退職の減少数からなる。
しかし…介護保険施設等においては取り扱いが決まっていいなかった為に病院計上になっていたりと正確なデーターとは言えないかもしれない。
そもそも看護師が職場に定着するような(離職率の改善)労働環境の整備が行われなければ、幾ら育成や研修に力を入れても現状を改善することは不可能だろうと思う。