ドレーン管理の基本

ドレーン管理の基本【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2012年4月3日
最終更新日:2020年08月31日
(変更日:2020年9月1日) ※

目的

  • 体内に貯留した血液やリンパ液、膿や腹水・胸水などの身体に余分となった水分などを体外に排出すること
  • 挿入されているドレーンを適切に管理し、ドレナージの目的に沿ったケアを行う

必要物品・準備

  • バイタルサイン観察に必要な物品
  • 必要に応じて、ドレーン固定用のテープ類

方法

ドレーン管理の方法

  • ドレーン固定がきちんと行われているかを確認する
  • ドレーン挿入部の感染兆候を確認する
  • 排液の状態を観察する

観察項目

  • バイタルサインの観察
  • 挿入部の観察
    • 挿入位置とドレーンの種類を確認する
    • 必要な長さが挿入されているか、ドレーン固定部位に異常はないか
    • ドレーン挿入部位の発赤、腫脹、疼痛、浸出液の異常などはないか
  • 排液の観察
    • 閉鎖式ドレーンの場合、排液の性状、色、混濁や浮遊物などの変化
    • 開放式ドレーンの場合、滲出液の性状、色、異臭などの変化

アセスメント

  • 体温上昇や発汗、ドレーン刺入部の痛みの増強などがある場合、感染兆候も併せて考える
  • 感染兆候が見られた場合、すみやかにリーダーや医師へ報告し、適切な処置を行う
  • ドレーン先端の留置部位がドレーンの先端よりも高くなれば排液を促しやすくなるため、適宜体位変換を行う

注意点

  • 開放式ドレーンの場合、逆行性感染を起こす可能性がある
  • 閉鎖式ドレーンの場合、排液の混濁や血液の流出がある場合、ドレーンに対してミルキング(閉塞しそうであればドレーンを指でつまんでから離すことを数回繰り返す)を行うこともある
  • ドレーンを固定しているテープ類による皮膚トラブルにも注意する
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