用語解説
用語の読み
けんこうにほん・にじゅういち
用語の意味
健康日本21とは、21世紀において日本に住む一人ひとりの健康を実現するための、新しい考え方による国民健康づくり運動です。正式名称は「21世紀における国民健康づくり運動」。21世紀の日本を、すべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会とするために、壮年期死亡の減少、健康寿命の延伸および生活の質の向上を実現することを目的とします。平成12年(2000年)から全国的に展開され、食生活・栄養、身体活動・運動、休養・こころの健康、タバコ、アルコール、歯の健康、糖尿病、循環器病、がんの9分野について目標が設定されています。平成20年(2008年)に一部が改正され、メタボリックシンドロームに関連する目標設定などの追加が行なわれました。
平成23年(2011年)に厚生労働省が行なった評価査定では、9分野80項目のうち、再掲21項目を除く59項目において「目標値に達した」と「目標値に達していないが改善傾向にある」を合わせて35項目(約60%)である一方、「悪化している」が9項目(約15%)となっています。目標値に達した、もしくは改善傾向にあると評価されたもので主なのは、メタボリックシンドロームや喫煙が及ぼす健康被害の認知率、80歳で20歯以上、糖尿病やがん検診の促進などです。悪化していると評価されたのは、日常生活における歩数の増加、糖尿病合併症の減少などでした。
また、自治体における健康増進計画の策定状況は都道府県が100%、市町村が76%で、推進体制については98%の都道府県で関係団体、民間企業、住民組織が参加する協議会・連絡会などの体制があり、市町村でも7割弱を占めました。
このような状況を踏まえ、10年後を見据えた次期国民健康づくり運動の策定では、家族・地域の絆の再構築、人生の質の向上、科学技術のエビデンスに基づいた目標設定などが計画されています。