冷罨法

冷罨法【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年3月12日
最終更新日:2018年11月25日
(変更日:2019年7月12日) ※

目的

  • 冷罨法の場合、解熱作用の他、血管の収縮、血液やリンパ液の循環を抑制、組織の代謝低下、炎症抑制などの効果がある
  • 入眠促進、鎮痛・鎮静効果がある
  • 化学療法実施時には、脱毛予防効果も期待できる

必要物品・準備

  • 氷嚢、氷枕など、氷を使用するゴム製の袋および留め具
  • 氷、水
  • 氷枕用のカバーまたはカバー用のタオル
現在では多くの施設でアイスノン等の保冷剤を使用

方法

  1. 患者さんに、冷罨法の必要性を説明し、理解と協力を得る
    ※患者さんの状態によっては冷罨法が禁忌の状態もあるので、状態把握をしっかり行う
  2. 患者さんにとって安楽な体位をとり、罨法を行う部位を露出させる
    ※解熱として行う場合:頸動脈、腋窩動脈、大腿動脈などに施行する
    ※入眠促進、鎮痛・鎮静、頭痛や熱感の緩和の場合、頭部や頸部に施行する
  3. 氷嚢や氷枕に適量の氷と水を入れ、余分な空気を抜き、固定具でしっかり固定する(氷2/3、水はその氷が浸るくらい)
    ※氷枕は中に水を入れて、氷嚢は中に空気を入れてから圧力をかけ、漏れがないことを確認しておく
    ※氷は水をかけるなどして若干溶かし、角が無い状態にしておくのが望ましい
  4. 表面を拭き、カバーをかける
    ※カバーが無い場合は、適宜タオルなどで包み、留め具が直接当たらないようにする
  5. 患者さんに不快感を与えないように貼用する
    ※氷枕の場合は、下にバスタオルなどを引いて浸潤させない工夫をする
    ※氷嚢はスタンドを使用し、過度な荷重が額にかからないよう調整する
  6. 貼用中、貼用後に適宜観察を行う

観察項目

  • 貼付中から貼付後にかけて、皮膚の発赤や疼痛などがないことを確認する
  • 適宜、血圧や体温などのバイタルサインの測定を行う

アセスメント

  • 目的に対して適切な方法で行ったか
  • 目的は達成できたか

注意点

  • 栄養状態の不良・知覚の鈍麻などがある場合、または乳幼児や高齢者に実施する場合は、貼用する時間や面積等に注意する
  • 一部だけが肌に触れるような貼付、長時間の実施などは、接触部位に組織障害を起こすことがある
  • 特に乳幼児では、急激な体温低下によるショックを起こす可能性があ
  • 冷罨法は、持続時間が30分を超過すると、逆に血管拡張を起こす
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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