看護師が、明るくきびきび働いている姿はカッコいいですよね!
しかしただでさえ多忙な“看護師”という仕事。まして、救急医療に携わる「SCU看護師」には、他の科の看護師から見てどんなイメージなのでしょうか。
重症患者さんが多くて、責任が重そう。
勉強しなくてはならないことが多くて大変そう。
過酷な現場だから、ストレスが多そう。
しかし、SCUで働くということには、想像以上のやりがいや看護の喜びがあるのです。
では実際のところ、「SCU看護師」は、毎日どんなふうに働き、どんなことに悩んでいるのでしょう。
ここ【圏央所沢病院】の体制を説明しつつ、お伝えしていきたいと思います。
大学病院に引けをとらないSCUを有する圏央所沢病院って、どんな病院?
圏央所沢病院は、埼玉県所沢市にあります。
地域に根ざした医療や救急医療、健康管理を提供している社会医療法人「至仁会」本院の地域中核病院です。
看護部SCU部長・風間友博さん(以下、風間さん):
「 特に脳神経外科の治療に関しては、施設も技術も、近隣地域で抜きんでた高度な医療を受けられる病院という自負があります。
患者さまのニーズに合わせて、
- いわゆる切る手術(開頭手術)
- 切らない手術(頭を切らないカテーテルを使用した治療)
の両方から選んでいただくことができる設備を有しています。
現在、ICUからSCU(脳卒中ユニット)への移行を決め、脳卒中に特化した病院として、よりいっそう治療やリハビリを必要とされている患者さまとそのご家族のお役に立ちたいと願っています。」
小さいけれど3次医療圏にも引けを取らない診療
医療ドラマなどでもおなじみのICUに比べ、やや耳慣れないSCU。圏央所沢病院のSCUにはどんな特徴があるのでしょう。
風間さん:
「 もともと脳卒中主体のICUを掲げており、当院では8割以上が、脳血管障害のうち急に発症する“脳卒中”のケアを行っています。
地域の救急隊の方々の認識でも、脳卒中センターを掲げているICUという位置づけですので、それを、より専門化していこうという方針がまとまり、2016年SCUへ移行しました。
さきほど大学病院レベルの治療ができると申し上げましたが、実は大学病院よりも有利な点があります。
病院の設計そのものが、脳卒中向けになっているんです。
ハコそのものが大きい大学病院は、救急室が奥にあると、CTを撮って手術室まで運ばれるのに20分かかってしまうケースも考えられます。
脳卒中は1分1秒で予後が変化するため、より早い治療が求められる疾患。それを考慮して、当院は検査から治療までの動線が非常に短く造られているんですね。
また、脳外のベテラン専門医が24時間365日常在し、緊急手術時などはオンコール制で対応しています。
小さくて専門性の高い病院だからこそ、緊急手術に即時対応できる、フットワークのよさがあります。
言ってみれば、スペックは大学病院に引けをとらないレベルなんです。」
重視するのは、経験よりも ”患者を助けたい” という意欲
脳卒中治療は時間との闘い。看護師も、複雑な医療機器を使いこなしてサポートしなくてはいけません。SCU看護師に求められることは何でしょうか。
看護部ICU主任・佐藤尚美さん(以下、佐藤さん):
「 ここは脳卒中センターを掲げてやっていますけれども、働き始めの段階で脳外を経験しているというスタッフはほとんどいません。割合で言うと5%くらいですね。
それがここで学び、経験を積んで戦力になっていく。なので、『経験がないから』と、当院で働くことをためらわないでほしいんです。
難しいんじゃないか、ストレスがすごいのではないかという不安も、この病院では持たなくて大丈夫です。
ていねいな教育体制の中で、急成長する看護師をたくさん見てきました。集中して看護に当たっているうち、自然に体が覚えてしまうというか。
意欲を持って取り組んでいるので、『こう動けばいいのか』といいうのも、遅かれ早かれ、わかってくるんですね。
また、部署内で定期的に勉強会を開いたり、そのほかにも脳外のドクターからガイドラインのお話をしていただいたり、救急隊と合同で勉強会をしたり、専門外ですが感染症の講座を開いてみたりと、ともに学ぼうという機会がとても盛んです。
もちろん参加は強制ではないんですが、出席率がとても高いです。
カリスマと呼ばれているようなドクターが勉強会を開くとなれば、ママさん看護師たちも、病院の託児所やご主人に子どもを預けて参加しています。」
風間さん:
「 あるドクターから聞いた言葉ですが、看護師って“勉強したい病”にかかっている人が多いんだそうです(笑)。
確かに、認定看護師や専門看護師など憧れの資格を目指して自腹で猛勉強したり、『これは勉強になる』と思うことに対して積極的で、すごくストイックな人種なんですよね。
ですから、最初からスキルがあればそれもありがたいですが、いちばんは意欲、とりわけ患者さまを助けたいという意欲が高い人を歓迎します。
当センターは、患者さまが意識がないとか重篤な状態で運び込まれてくるわけです。集中治療と並列してリバビリが行われ、容態が安定したら一般病棟、リハビリと進みます。
また、自分の科の責務は終わっても、愛情をもって転床先のカルテを追って患者さまの回復を見守る。そういう温かい看護師がいることを、私はとても誇りに思っています。
患者さまに真摯に向き合い、患者さまを大事にできる気持ちと、脳外への興味があれば、我がSCUで自信をもってやっていただけると思います。」
奇しくも、ふたりの先輩看護師が上げたSCU看護師に求められるものは共通していました。
やる気や素直さ、さらに患者さまへの思いやりや社会人としての常識。意欲があれば、スキルは少しずつ吸収すればよいということのようです。
佐藤さん:
「何より、命の危機にあった患者さまが回復されていく過程って、まさに目をみはるような奇跡なんです。
それを目の当たりにするのは救急看護師の最上の喜びですし、一般病棟では味わえないやりがいでもあると思います。」
ワーク・ライフ・バランスを重視し、生活にメリハリを
ちなみに、キャリアアップを視野に転職する人が多いのが看護師ですが、どんなことを意識すれば、満足度の高い転職ができるのでしょう。
そして、この圏央所沢病院は、看護師にとってどんな職場なのでしょう。
風間さん:
「 面白いことに、看護師には、一般社会と違い、いくつもの病院を渡り歩くことが経験であり、自信にもなっていくという空気があります。
納得できるスキルを身につけ、教育係や現場リーダーを経験した3~5年くらいで自分の力を試してみたくなるのか、まず1度は転職、という看護師は多いですね。」
佐藤さん:
「 実際、20代後半、30代前半くらいまでに新しい医療機器や看護スキルを学べる病院で働く経験はいいかもしれません。
たとえば、当院は電子カルテなのですが、それに対応できなくて辞めるというのはとても残念だと思います。
いろいろ吸収できるうちに新しいことに挑戦していくことは、将来的な強みにもなります。」
近隣随一の医療技術と設備を誇る圏央所沢病院。ここで働けば、スキルアップできるのは間違いなさそうです。さらに、職場環境や人間関係など“働きやすさ”も気になります!
佐藤さん:
「 看護師の長時間ワークは問題になっていますが、実際、看護の仕事はキリがありません。
24時間365日、本当にタスクがいっぱいあるのですが、この病院ではワーク・ライフ・バランスをとても尊重しています。医療系の働き方としては、めずらしいかもしれませんね。
シフトがしっかりしているので、過重勤務はもちろん、残業もほとんどありません。看護部の中での平均残業時間は月に5時間くらい。
むしろ生活にメリハリをつけて、労働時間内に頑張って患者さんとしっかり接してもらいたいと考えています。」
アットホームな職場の雰囲気と福利厚生による抜群の定着率
この病院で働く誰もが「とてもいい」と口を揃えるのが、アットホームな雰囲気です。
看護師や医療関係者の世界はガチガチのピラミッド構造のイメージがありますが、ここはそんなとげどげしさとは無縁のようです。
風間さん:
「 スタッフには若い20代30代の同世代が多く、いま平均年齢は30歳くらいでしょうか。とにかく横のつながりがいいですね。看護部内だけでなく、業種を超えて交流が盛んです。
看護部の最上級職である部長自身が『いつでも入って来ていいですよ』と、部長室のドアは開けっ放しにしていて、上司との関係性も非常に良好ですね。話しやすいです。
大学病院では、『看護部長と入職以来、会ったことがない』という人もいるようですが。
ブランドを求めて大きい病院で働き始めたものの、人間関係で挫折して辞めるという人もいると聞くのは残念です。
新人採用や中途採用で来てくれた看護師さんからも、
『ここに来てよかった』『こんなに細やかに研修してくれる病院は他にない』
と言ってもらえていて、それだけ手厚く見ていると思います。
オーダーメイドに教育できるのは、大学病院のスタッフ育成のやりかたとは違う、当院ならではの魅力だと思います。」
さて、SCUは急性期や急変の患者さまも多い、緊張が高い職場。ここの看護師のみなさんは、どんなふうにストレス解消をしているのでしょう。
風間さん:
「 実は当院はとても精力的にサークル活動もしているんです。
有志が自主的に創部申請し、認可されると、病院から一部補助金も負担してもらえます。
バレー、サッカー、バドミントン、ランニングなどのほか、英会話や船に乗って行くイカ釣りなど。いまは12種類ぐらいありますね。忘年会などの盛り上がりもすごいです。
『新人歓迎BBQ大会』は毎年の恒例行事なのですが、先日の会では180人くらい集まったんです。
母体である『至仁会』は、病院以外にクリニックを2つ、老人保健施設を1つ持っていて、さまざまな職種のスタッフがグループ全体で600人ぐらいいるんです。
活気があるし、楽しいですよ。」
新人歓迎会用のBBQ肉180人分……用意するだけでも気が遠くなりますね。
驚きの福利厚生はまだあります。
病院の斜向かいに、この2016年4月に完成した看護師寮も完備。バス・トイレが別の30平米超のスペースです。
また、24時間の託児所が無償で利用できるというのです。
佐藤さん:
「 アラサー世代の小さい子どもを育てているお母さん看護師は、やはり“家庭や育児”と“仕事”との両立で悩んでいる人が多いんですね。
託児所のある病院は限られていますし、あったとしても開所時間は11時間、12時間。限られているので預けにくい。
それに比べて、当院の託児所は24時間保育可能で、しかも無償なんです。いまのところ、小学6年生ぐらいまでは預かってもらえます。
夏休みなど、子どもたち同士の交流も楽しいようですね。」
そんなわけで、たとえばご主人の転勤や遠方に住む親御さんの介護など、やむにやまれぬ事情がない限り辞める看護師は少ないというくらい、抜群の定着率を誇ります。
圏央所沢病院の良さを多くの人に知ってもらいたい!
風間さん:
「 ただ、残念なことに、来院された患者さまのアンケートでも『設備がきれいで、看護師さんも優しい。こんないい病院があるのを知らなかった』という回答が多いんですね(苦笑)
『都内の看護学校に行っていて、実家は所沢なんですが、この病院を知らなかった』と言われたときは、さすがにショックでした!
患者さまにも、看護師など医療従事者にも、圏央所沢病院の存在とよさをもっとアピールしなくてはと痛感します。」
佐藤さん:
「 本当にそうですね。SCUで働くことのすばらしさとメリット、さらにこの病院の居心地のよさを、より良い職場環境を求めている看護師にもっと知ってもらいたいと思います。
いま、夜勤をしてくださる看護師も大募集中ですので!」
見学も随時受け付けているそうですよ。一度、訪ねてみませんか。