摂食・嚥下障害がある患者の摂食訓練

摂食・嚥下障害がある患者の摂食訓練【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年5月22日
最終更新日:2013年5月22日
(変更日:2021年4月2日) ※

目的

  • 安全に摂食・嚥下ができるよう介助する

必要物品・準備

  • 自助具(個別性に合わせたスプーン、フォーク、箸など)
  • エプロン

方法

  1. 食事に集中できるよう、環境を整備する(食器、エプロンなど)
  2. テレビやラジオなどを消したり、気が散るようなものを片付ける
    • 注意力散漫の場合、周りが気にならないよう個別で摂取する、あるいはカーテンで仕切るなどの工夫をする
  3. 口腔ケアや関節訓練を事前に施行する
  4. 意識状態や呼吸状態の観察を行う
  5. 全身の体位を整え、頸部前屈の体勢をとる
  6. 足底を床に着けて力を入れやすくし、身体の安定を図る
  7. 摂食・嚥下に関する筋肉の緊張をほぐすため、股・膝関節は直角に近づける
  8. 姿勢が崩れないようテーブルの高さを左右の上肢がテーブルの上に乗るように合わせる
  9. 食事摂取の介助を行う
    • 食物残留防止のため、一口量を小さくする
    • 食物残留がある場合は、交互嚥下や複数回の嚥下を促す

観察項目

  • 呼吸状態(呼吸音、SPO2)
  • 意識レベルの変化
  • 発熱の有無

アセスメント

  • 摂取前の準備運動として、関節訓練を実施することで、嚥下の際に使われる筋肉全体の動きがスムーズになり、誤嚥のリスクが低下する
  • 頸部前屈姿勢を取ることで、 以下の効果が見られやすくなる
      • 食塊の通り道が拡大する
      • 咽頭蓋谷が拡大することで嚥下反射がスムーズになる
      • 喉頭が閉鎖しやすくなるので、気道確保がされやすい
頸部前屈の際は、顎下部に介助者の人差し指、中指、薬指が入る程度を前屈の目安にすると良い

注意点

  • 空嚥下とは、数回、嚥下動作をする方法であり、交互嚥下はトロミ付の水分やゼリーなどで食物を嚥下しやすい状態にする方法である
  • 直接訓練の際、特に一口目は誤嚥の危険が高いので注意する
  • 呼吸状態が安定していない場合は、誤嚥の危険が高いので、直接訓練を中止して経過観察をする
  • 誤嚥の危険性が高い場合は、食物を咽頭へ送りやすくするため、30度ベッドアップする
  • 直接訓練用の食品選択の際、寒天は性質上、誤嚥しやすいのでゼラチンを用いた食品を使用する
  • ゼラチンは室温の状態では溶けやすいため、食事の直前まで冷所で保存する
誤嚥により窒息が起こると、重篤な状態に陥り、死の危険性もあるため、万が一窒息した場合は、吸引、背部叩打法、ハイムリック法などで素早く対応する
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