小脳の協調運動障害の試験いろいろ
小脳の協調運動障害の試験いろいろ【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年5月19日
最終更新日:2013年5月19日
(変更日:2013年11月12日) ※
目的
障害の原因と種類
- 小脳半球の障害:測定障害、運動の分解、変換運動障害、筋トーヌス低下、構音障害
- 小脳遠心路の障害:企図振戦
- 小脳虫部の障害:体幹の運動失調
- 前庭小脳の障害:平衡障害、眼球運動障害
代表的な診察方法
- つぎ足歩行検査:小脳障害のスクリーニング検査
- 一直線上を、自分の前足の踵に付けた状態(つぎ足)で歩いてもらう
- 鼻指鼻試験・踵膝試験:測定障害、運動の分解、企図振戦の有無を調べる
- 手回内・回外試験:変換運動障害の有無を調べる
- 座位・立位・歩行の診察:体幹の運動失調、平衡障害の有無を調べる
- 筋トーヌスの診察:筋トーヌスの有無を調べる
- 言語の診察:構音障害の有無と程度を調べる
- 眼球・眼振運動の診察:眼球運動障害の有無を調べる
アセスメント
- 小脳に障害がおこると、さまざまな協調運動障害(小脳失調)が見られる
- 明らかな麻痺は認められないのに、協調運動や随意運動が不可能な状態のことを指す
- 症状としては、歩行障害、四肢体幹における協調運動障害・構音障害・眼振がある
- つぎ足歩行では、一直線上をまっすぐ歩けない、ふらつく、などの症状がみられる
- ただし、高齢者の場合は小脳失調がなくても多少のふらつきなどがみられるので、注意が必要
- 小脳失調が見られる場合、障害が起きているのはどこか、原因疾患は何か、などを推測できるが、実際には症状が重複する場合も多い
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