検体検査35 髄液検査のポイント

検体検査35 髄液検査のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年8月3日
最終更新日:2018年06月14日
(変更日:2013年10月16日) ※

目的

  • 髄液検査のポイントを把握する

必要物品・準備

  • 検体採取用シリンジ
  • 検体採取用針
  • 検査用スピッツ
  • 患者名等のラベル
  • アルコール綿
  • 非滅菌手袋 など

観察項目

色調

  • 基準値:無色透明で、水様性

比重

  • 基準値:1.005~1.007
  • 高値の場合:結核性髄膜炎、細菌性髄膜炎、多発性硬化症など

細胞数

  • 基準値:成人では5個/μL(新生児25個/μL、乳児20個/μL)
  • 高値の場合:リンパ球増加(ウイルス性髄膜炎、結核性髄膜炎など)
  • 低値の場合:好中球増加(細菌性髄膜炎)

ブドウ糖

  • 基準値:50~75 mg/dL(血糖値の1/2~2/3程度)
  • 高値の場合:高血糖など
  • 低値の場合:結核性髄膜炎、細菌性髄膜炎、真菌性髄膜炎など

蛋白

  • 基準値:10~40 mg/dL
  • 高値の場合:結核性髄膜炎、細菌性髄膜炎、多発性硬化症など

CL

  • 基準値:120~125 mEq/L
  • 低値の場合:結核性髄膜炎

LD

  • 基準値:25U/L
  • 高値の場合:細菌性髄膜炎

アセスメント

  • 髄液とは 脳室脈絡叢で生成される液体であり、脳室、くも膜下腔および脊髄を満たしている
  • 髄液には衝撃から、脊髄や脳を保護し、くも膜下腔、脳室の化学的恒常性を維持するなどの機能がある
  • 成人の場合、1日に5~6回入れ替わり、平均髄液量は100~150 mL程度である

その他の異常値

  • 赤色髄液
    • 髄液穿刺を行った際、血管損傷による汚染がある場合や、脳や脊髄などから新鮮血がある場合に認められる
  • 混濁(白濁)髄液
    • 白血球増加によるものであり、細菌性髄膜炎で認められる
  • キサントクロミー陽性
    • キサントクロミーとは、脳内にくも膜下出血などの出血が起こった後、時間の経過と共に、赤血球の破壊が起こり、黄色の髄液が見られる状態で、過去に出血があったことを示している

注意点

  • 髄液採取の際は、原則として抗凝固剤(ヘパリン)の添加はしない
  • 髄液中にある細胞は、とても速いスピードで変性するため、速やかに検体を提出する
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関しては本記載内容とは対応が異なりますので、必ず各病院ごとに作成されている感染症ガイドラインに従ってください。
本コンテンツの情報により発生したトラブル、損害、不測の事態などについて、当社は一切の責任を負いかねますので、予めご了承いただきますようお願いいたします。
※コンテンツの日付け表記ついて「公開日…ページを公開した日」、「最終更新日…情報を更新した日」、「変更日…システムやデザインの変更を行った日」をそれぞれ指します。
「いまさら聞けない看護技術」の最新情報をチェックしよう

当サイトは、「あした仕事で使う知識を学べる」ナース専用のハウツーサイトです。
Facebook または Twitter で最新情報をチェックして、職場の同僚と差をつけよう!

ナース転職サイト おすすめ 3サイト

転職しようかな…と考えている看護師の方には、以下の転職支援サービスの利用がおすすめです。

  • 看護roo!(カンゴルー)
    ● 累計利用者数50万人以上
    ● 求人数トップクラス
    ● 東証プライム市場上場企業
    ● 資格が活かせる病院以外の求人も豊富
    公式サイト 口コミ・詳細
  • レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
    ● 求人数トップクラス
    ● 累計利用者数は40万人突破!
    ● 病院求人多数
    ● がっつり働きたい人におすすめ
    公式サイト 口コミ・詳細
  • マイナビ看護師
    ● CM多数!大手転職支援サービス
    ● 全国各地の求人をカバー
    ● ブランク・未経験OK求人が多い
    公式サイト 口コミ・詳細

もっと詳しく知りたい方は、「ナースの転職サイト比較ランキング」をご覧になり、自分にあった転職サイトを探してみてください!

ナースハッピーライフを通じて転職支援サービスに登録いただくと、売上の一部がナースハッピーライフに還元されることがあり、看護技術の記事作成や運営費に充当することができます。応援お願いいたします。

当ウェブサイトではサイトの利便性の
向上のためにクッキーを利用します。
We use cookies to enhance your visit to our site.
同意して閉じる
ACCEPT & CLOSE