急性膵炎患者のケアのポイント
急性膵炎患者のケアのポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年8月30日
最終更新日:2018年06月29日
(変更日:2019年9月26日) ※
目的
疾患の概要
- 急性膵炎は様々な原因によって膵消化酵素の活性化が起こり、膵内やその周囲に急性炎症が生じる病態である
- 基本的には良性疾患だが、重症化することで予後不良となる場合や慢性化する事も少なくない
- 最も多い原因は胆石とアルコールだが、他にも薬剤、高脂血症、特発性、膵胆管合流異常によるものやERCP後膵炎など様々なものがある
症状
診断
- 下記のうち2つ以上該当すれば急性膵炎でる可能性が高い
- 上腹部痛や急性腹痛が発作、圧痛がある
- 血中または尿中に膵酵素の上昇がある
- 超音波またはCT・MRIで膵臓に急性膵炎に伴う異常所見がある
- さらに予後因子や造影CTでの所見により、重症度が判定される
治療
- 軽症の場合、膵の安静を図る目的で絶食を行い、除痛と補液が行われる
- 重症例の場合、厳密に呼吸・循環管理、感染予防、臓器不全対策とあわせて、血液浄化療法、選択的消化管除菌、タンパク分解酵素阻害薬・抗菌薬局所動注療法を適宜選択する
- 感染性膵壊死は手術適応であるが、非感染性膵壊死の場合は原則として保存的治療を行う
- 臨床所見や血液培養検査陽性、血液検査所見の増悪、CTによる膵および膵周囲のガス像、血中エンドトキシンの陽性などにより判定される
- CTガイド下の局所の穿刺吸引細菌培養検査や超音波が有用であるが、予後は極めて不良である
看護のポイント
- 発症の早期から急速に重症化する恐れがあるため、この時期の全身状態を把握することが重要である
- バイタルサインの変化や炎症反応の程度などを見逃さず、少しでも重症化の兆候があればすぐに医師に報告をする
注意点
- ごく少数だが、症状として腹痛が認められない急性膵炎もあるため、意識障害を認める患者や高齢者などは注意する
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実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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