全身麻酔覚醒・抜管時の看護
全身麻酔覚醒・抜管時の看護【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年10月1日
最終更新日:2019年09月26日
(変更日:2019年9月26日) ※
目的
- 麻酔覚醒のプロセスを理解し患者の異常を早期発見し、急変時に迅速に対応できる
全身麻酔覚醒・抜管の流れ
- 手術終了
- 麻酔科医が、人工呼吸から補助換気へ移行させる
- リバース投与
※筋弛緩薬の拮抗薬を投与することで、呼吸機能を回復させるために行う - 吸引(気管・口腔)
無呼吸の時間を短くするため、気管チューブを回路からはずしている時間を短時間にできるように介助する
覚醒してきている患者にとって吸引は苦痛を伴うため、声かけを行う
- 抜管基準の確認
※麻酔科医が、覚醒状態、自発呼吸の状態、筋力の回復や意識レベルのチェックを行う - 抜管
麻酔科医の合図でカフを速やかに全量抜く
麻酔科医との連携が大切なため「カフ抜きます」「カフ抜けました」など声をかける
- 純酸素投与
- 吸引(口腔)
口腔内の吸引を介助し、落ち着けば自力での喀出を促す
テープの跡や分泌物・潤滑剤などを除去する
- 聴診
- 気道呼吸状態の観察
※麻酔科医が、意識(覚醒)状態、気道・呼吸状態、循環状態などを確認する 舌根沈下や気道閉塞・創部痛による呼吸抑制に備えて、再挿管や
気道確保の準備をしておく
- 機器モニター・バイタルサイン・ガス分析確認
麻酔覚醒時は創部痛や手術侵襲などから循環動態の変動をきたしやすい
(高血圧・低血圧・不整脈など)
- 退室
看護のポイント
- 循環動態の変動や呼吸トラブルが起きやすいので、全身状態を観察し急変時に迅速に対応する
- 機器モニター・五感により異常を早期発見
- 麻酔科医が抜管などの処置に集中しているときは、看護師の観察がより重要
- 全身麻酔の合併症と対処方法を理解しておく
- 麻酔覚醒時は患者にとって状況を把握しにくく、心理的な支援が必要
- 興奮・せん妄状態の対応しながら、手術終了や抜管中でしゃべれないことなどの状況を説明する
- スキンシップ、保温(加温)
- 病棟帰室までに、皮膚異常や神経損傷の有無を観察する
- 体位に関するもの(末梢神経障害、褥瘡など
- 医療機器・テープ類によるもの(熱傷・接触性皮膚炎など)
- 麻酔に関するもの(口唇・舌の裂傷、歯牙の損傷、眼球・角膜の損傷、テープによる皮膚損傷
- 手術操作・器械によるもの
- 転倒・転落の防止
- 患者のそばを離れず、必要に応じて適切な身体固定(抑制)を行う
- 再挿管の準備
- 抜管後の再挿管のリスクを考え、状態が安定するまでは再挿管の準備をしておく必要がある
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関しては本記載内容とは対応が異なりますので、必ず各病院ごとに作成されている感染症ガイドラインに従ってください。
本コンテンツの情報により発生したトラブル、損害、不測の事態などについて、当社は一切の責任を負いかねますので、予めご了承いただきますようお願いいたします。
※コンテンツの日付け表記ついて「公開日…ページを公開した日」、「最終更新日…情報を更新した日」、「変更日…システムやデザインの変更を行った日」をそれぞれ指します。
「いまさら聞けない看護技術」の最新情報をチェックしよう
当サイトは、「あした仕事で使う知識を学べる」ナース専用のハウツーサイトです。
Facebook または Twitter で最新情報をチェックして、職場の同僚と差をつけよう!
Follow us!
ナース転職サイト おすすめ 3サイト
転職しようかな…と考えている看護師の方には、以下の転職支援サービスの利用がおすすめです。
-
看護roo!(カンゴルー)
● 累計利用者数50万人以上
● 求人数トップクラス
● 東証プライム市場上場企業
● 資格が活かせる病院以外の求人も豊富
公式サイト 口コミ・詳細 -
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
● 求人数トップクラス
● 累計利用者数は40万人突破!
● 病院求人多数
● がっつり働きたい人におすすめ
公式サイト 口コミ・詳細 -
マイナビ看護師
● CM多数!大手転職支援サービス
● 全国各地の求人をカバー
● ブランク・未経験OK求人が多い
公式サイト 口コミ・詳細
もっと詳しく知りたい方は、「ナースの転職サイト比較ランキング」をご覧になり、自分にあった転職サイトを探してみてください!
ナースハッピーライフを通じて転職支援サービスに登録いただくと、売上の一部がナースハッピーライフに還元されることがあり、看護技術の記事作成や運営費に充当することができます。応援お願いいたします。