ストーマ造設術直後患者の観察
ストーマ造設術直後患者の観察【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年12月19日
最終更新日:2018年09月25日
(変更日:2018年10月23日) ※
目的
- ストーマ造設術直後患者の観察ポイントを理解し、合併症を早期発見し適切な対処を行える
観察ポイント
- 静脈の還流障害によって起こる「浮腫」は高頻度にみられ、通常は時間の経過とともに改善していく
- 肉眼で観察しやすいよう透明な装具を使用する
- 単品系装具や、装着時に腹部を圧迫しない浮動型嵌合式二品系装具など
- 下部開放型の装具は処置が行いやすい
- 尿路ストーマの場合「窓付き装具」を選択すると観察が行いやすい
写真を撮りって変化を記録すると経過が分かりやすく、情報共有が可能となる
合併症
- 発症時期によって早期と晩期に分けられる
- 早期(手術手技に影響して発症する)
- 血流障害
- ストーマ皮膚接合部離開
- ストーマ周囲潰瘍
- 晩期
観察項目・注意点
頻繁に観察できるよう「単品系窓付き装具」や「二品系装具」などを選択する
- ストーマ皮膚接合部離開
- ストーマ粘膜の色・弾力・乾燥状態
- 離開部の壊死組織の状態
- 腸管の脱落の有無
1日1回の装具交換時に観察を行う
脱落・狭窄を起こすリスクがあるため継続して観察する
観察が容易な装具を選択する
- 腸管脱出
- 腸管脱出を繰り返すことによる浮腫の有無
- 装具が剥がれやすくなっていないか
- 便漏れによる皮膚トラブルの有無
長時間の脱出は血流障害を起こすリスクがあるため注意する
- ストーマ旁ヘルニア
- 装具の貼り付けが困難になっていないか
- 腹痛・嵌頓の有無
- 便漏れによる皮膚トラブルの有無
ヘルニアベルトや腹帯チューブなどで腹圧をおさえ、経過を観察する
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