浣腸後は、多量の排便により循環動態が変化し、血圧低下や気分不快を起こすことがある。
そのため、浣腸前にバイタルサインを必ず確認し、トイレ内や立位の姿勢などではなく、ベッド上で横になって行うことが必要である。
浣腸を行う患者は高齢の方も多い。
– 浣腸後、トイレまでの歩行に時間がかかり、漏らしてしまうのではないか –
という不安のため「浣腸はトイレ内でして欲しい」と強く訴えてくる患者もいる。
しかし、トイレ内で立位の姿勢で浣腸を行うのは大変危険である。
穿孔の危険性はもちろんのこと、血圧低下や気分不快が出現した場合そのまま意識を失って倒れてしまうこともあるからだ。
患者の強い訴えがあり、私もトイレ内で浣腸を行ったことがあった。
そのときは意識消失はなかったが、血圧低下のため気分不快が出現…
患者には立位での浣腸の危険性について説明し、左側臥位の姿勢で行う必要性を理解してもらうこと。
もし、トイレまでの歩行が不安な場合は、ベッド上で便器を使用したり、ポータブルトイレをベッドサイドに準備できることを説明し、安心して排便ができるような環境作りを行うことも大切である。
そう、強く実感したのだった…
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