今回は、看護師の職業病ともいえる、過労によるストレスについてのお話です。
看護師は、頭と身体を同時に酷使する職業だし、それだけでも過労の原因ですね。
さらにはシフト制勤務でもあるため、昼夜を問わず仕事をしています。
3交代であれば、日勤→深夜→準夜勤などは当たり前、2交代であれば夜勤の拘束時間は16時間以上なんてザラ。
昼間の休みなんて中々眠れないので、疲労はどんどん溜まる一方。
そしてストレスで胃炎になったり精神的に参ってしまうことも、日常茶飯事です。
燃え尽き症候群になっていませんか?
ところでアナタは「燃え尽き症候群(BurnoutSyndorome)」を知っていますか?
これは一種の心因性のうつ病ともいわれ、一定の物事に対し精一杯努力した人が、期待していた結果や報酬が得られなかった場合に感じる欲求不満が原因で起こるといわれています。
つまり、看護師のように慢性的で絶え間なくストレッサーにさらされていると、いつの間にか意欲を無くしてしまうことで、看護師という仕事だけでなく、社会的にも機能しなくなってくる状態です。
こんな例があります
中堅看護師のAさんは、休む間もなく働いていました。
日勤→深夜→準夜勤→日勤なんて当たり前、ここ数年は有給休暇が1週間以上余ってしまう有様です。
ある深夜勤務の時、患者さんの急変がありました。
しかし、Aさんや他の看護師、医師の努力も空しく、患者さんは亡くなってしまいました。
朝方、ふと窓に映った自分の姿を見て、Aさんは愕然としました。
眼の下にはクマが出来、髪はぼさぼさ、血色も悪い顔が写っていたからです。
Aさんは「私、何やっているんだろう?何でここにいるんだろう?」そんなことをぼんやり考えながら家に着くと、顔も洗わず着替えもせず眠りにつき・・・
Aさんのその後
まぁここまでは、看護師であれば誰でも1度や2度は経験あるかなとも思いますが、実はAさんは私の友人で、彼女はこの後遅刻を繰り返した挙句に無断欠勤となり、そのまま実家に帰ってしまいました。
後で聞いたことですが、彼女の病棟では急変などが続いており、彼女はその前1か月で3回目のステルベンだったとのこと。
「いつも自分がいる時に」「一度は回復の兆しがあったのに」そんな思いが積りに積り、しかも休みなく働いてきた自分が、突然空しくなったようです。
看護師の過労が全て精神的なダメージにつながる、というわけではありませんが、一番症状が出にくく厄介なもの。
ではどうやって立ち直るかを調べてみたところ、燃え尽き症候群からの脱却の方法に関する調査結果がありました。
燃え尽き症候群からの脱却の6ステップ
燃え尽き症候群からの脱却は、次の6つの過程を辿るそうです。
- 問題の認定: 現在の自分の状況に心理的要素が含まれると自覚する
- 仕事との距離: 長期の休養などで仕事から離れる時間を作る
- 健康の回復: 身体と心のリラックスを図る(特に心の落ち着き)
- 価値の再考: 自分の生活の中で、仕事と私生活のバランスを再考する
- 働きの場を探す: 思い切って自分に合った職場へ転職する
- 過去を断ち切り、変化する: 新しい環境で人生を再スタートさせる
このうち、1~4は、自分で自分の仕事について見つめなおすまでの内向きな対処です。
いわゆる自分を見つめなおすということです。
4までをクリアしたら、自分の価値観に合った職場を探し、再スタートすることが一番の近道のようです。
思い切って自分に合った環境へ転職する
上記のステップおいて自分と向き合い、自分の価値観を再認識したら思い切って自分に合った環境の職場へ転職してみることも効果的です。
もちろん1つの職場で働き続けることも大切ですが、それ以上に大切なのは自分に合った環境で働くことです。無理して燃え尽き症候群になったのでは元も子もありませんからね。
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