やまださん (女性) からのお悩み

今、1年目なのですが、自分が本当に看護が好きなのか分からないです。 元々本当になりたいと思って目指したわけでもないです。 毎日やる気がで出ず、よく注意されてばかりです。 だから、患者さんにとってよい看護も全く提供できていないと思います。 どうしたらいいでしょうか。
椿(ツバキ)からの回答
実は心が助けを呼んでいる?自分を見つめ直してみましょう。

やまださん、はじめまして。椿です。回答が遅くなりまして申し訳ありませんでした。
お悩みを頂いた時点から少し時間が過ぎましたので、もう2年目に突入したところでしょうか。
看護師を選んだ理由
まず「元々本当になりたいと思って目指したわけでもない」とのことですが、では何故看護師という職業を選ばれたのでしょうか。
確かに同世代の女子よりはお給料も良いですし、日本国内であればどこに行っても就職先はあります。現在の日本の経済状況を考えると、確かに看護師という職業は将来安定しているように見えますのである意味、魅力的な職業だろうな、と思います。
しかし看護師の仕事の内容といえば、昔はキケン、キタナイ、キツイと言われていました。最近では看護師の職業的地位も少しはあがり(多分ね、個人的な願望もあるかも)、私が新人の頃よりも労働条件などは全体的には良くなったようにみえます。
これに関しては勤務先にもよるとは思いますけどね。それでもやっぱり、意図しないところでの感染のリスク、汚物の処理、3交代や2交代など普通の人が休んでいる時に働かなくてはいけない、これが、看護師の仕事の現実です。
また、やまださんの場合「毎日やる気が出ず、よく注意されてばかりです」とあります。看護師の仕事は、やる気がなければ勤まりません。これはやはり他人の命に関わる仕事なのですから、当然のことだと思います。
やる気がない、それでも一生懸命働いているように見えて事故も起こさない、というのはスーパーマンでも難しいでしょう。
やる気が無いように見える、仕事が手抜きになる、これではいつか大きな事故を起こしかねませんから、私がやまださんの先輩や上司であれば「それで本当に大丈夫なの?!」とお小言を言いたくなると思います。
その結果が「患者さんにとってよい看護も全く提供できていない」ことに繋がるのではないでしょうか。
具体的にはどうすれば?
ではどうすれば良いか。ここから先はアドバイスというのもおこがましいので、ちょっとしたアイデアと思ってください。
- 看護師はすっぱり辞めて、自分が本当にやりたい職業に就く
- 努力して、看護師の仕事を好きになってみる
- 今はとりあえず看護師の仕事を続け、同時に自分探しもしてみる
まず1.の場合、すでに自分が何をしたいのか、どんな職業に就きたいのか、これが固まっていないと難しいかもしれません。
もしかするととある職業を目指したかったが、家族などの反対にあって、将来が安定している(と思われる)看護師をすすめられたのでしょうか。それであれば、やっぱり自分の人生は1度きりですので、自分が本当にやりたい職業を目指すのが良いでしょう。
次の2.はどうでしょう。例えば勤務先の病棟の仕事内容が自分に合わない、というだけなら、異動や転職で自分にあった勤務先を探す、という手もあります。
よく看護師の退職理由として「人間関係に疲れたから」「仕事にやりがいが見いだせないから」というのが上がっているのを目にします。やまださんの場合がこれにあたるのであれば、看護師という仕事の中で、働きやすい職場を探すのが良いのではないでしょうか。
次の3.は少し高度です。まず、今の仕事を全うすること。看護師が好きじゃないとか、元々やりたくなかった、という個人的感情はこの際すてましょう。
患者さんからみたら皆白衣を着た看護師なんですから、そこに個人的なこの仕事が嫌いという感情が入っては、上手くいくものも行かなくなりますよね。
やる気が出ない→手抜きになる→患者さんに辛くあたったり医療事故を起こす
これは一番やってはいけないことです。ですので、ここからあと2年、自分の感情はどこかに投げ去って、やる気を出して一生懸命働きます。
その間、休みの日はしっかりリフレッシュして、本当の自分を探してください。看護師を3年間勤め上げたら、本当に自分がやりたい職業を目指しても良いと思います。
看護師になるには座学での勉強もさることながら、実習や国家試験の勉強など、本当にキライだったら乗り越えられないだろうハードルがいくつも有ったんです。
それを越えてきたわけですから、そこは自分を褒めてあげるところです。
ただ、看護師の仕事は幅広いので、向き不向きもあります。また看護師にも色んな人がいて、ウマが合う・合わないだってあります。それは職場が変わることで、また前に進めると思います。
ホントは心のさけび?
ちょっと心配なのは、やまださんのお悩みが、実は心が助けを呼ぶ声なのでは?ということです。
本当は看護師という仕事になりたくてなったけど、職場の人間関係などに疲れてしまい「看護師なんてイヤ」という全く逆の感情に支配されていませんか?
それなら、今のやまださんに必要なのは、上記の1.2.3.のどれでもなく、ゆっくり休んで自分を取り戻すことだと思います。
私としては、せっかく看護師になったわけですから、2.や3.を選んで欲しいとは思います。私自身は現在、病院から離れていますが、看護師の仕事が嫌いではないですし、むしろ外から応援しているつもりです。
やまださんにもしっかりと自分を見つめ直して、頑張ってほしいなと思います。