いこさん (?) からのお悩み
5年目看護師です。
椿(ツバキ)からの回答
まずは自分の足元を固めることだと思います
いこさん、はじめまして。椿です。
回答が遅くなりまして申し訳ありません。
お悩みを拝見する限り、今は2つのことで悩んでいるように思います。
1つは、今の環境が自分に合わないと感じていること、もう1つはお父様の病気のことです。
仕事の環境について考えてみる
まず1つ目について考えてみます。
私自身も経験がありますが、最初に勤務した病院は、附属の看護学校から就職してくる人が多く(私もその一人です)看護師の人数は多かったのですが、何となくスタッフ間でのまとまりのようなものがありました。
上手くいえませんが、考え方の根底にあるものが統一されている感じがありましたし、習ってきたことが一緒なので何が足りないのかを理解してもらいやすいという感じもありました。
どこの病棟の看護師でも、割とすんなり話ができたように思います。
ところが(かなり)長いブランクを経てから就職した病院は看護学校がなく、看護師はみな別の病院で働いていたので(もちろん新卒もいましたが)「自分はこう習った」「自分は(前の勤務先で)こうやってきた」という部分が強く、何となくまとまり感がなかったかな。
それから「昔の常識は今の非常識」というところも多かったのですが「(勤務先は手術室でした)●●病院の手術室に◇年もいたんだから大丈夫でしょう、できるでしょう」となり、じゃあこれは教えなくても良いか、という感じもありました。
新卒で入った看護師も結構いましたが、そこでのやり方の上に胡坐をかいてしまったようなところもあり、老婆心ながら、他の病院に行ったら苦労するだろうな、と思いました。
病棟などでも「デキる」看護師は、この辺に納得がいかなかったこともあったのでしょう。比較的早く辞めていきましたので、入れ替わりも早かったようです。
私が最初に勤務した病院は3次救急の指定病院でしたので、急患は非常に多かったですし大変なことも多かったのですが、今にして思えばやっぱり「やりがいが大きかった」と思います。
では、いこさんはどうするか。
今の病院を選んだ決め手は何だったのでしょうか。
家から近いから?お給料が良かったから?そこに替えがたいものはありましたか?
私がこの時点でいこさんにアドバイスできるのは2つです。
1つは、今の病院で看護師を続けること。ここはあくまで淡々と、です。確かにやりがいはないと思いますが、勤務前に自分で決めた3年を淡々と勤め上げることもある意味立派だと思います。
そしてもう1つは、すぐにでも転職する、ということです。確かに履歴書上は1年で転職するという点で引け目を感じるかもしれませんが、これを逆手に取れば、自分に合わなかったという部分が、いこさんの向上心をアピールする材料にもなるでしょう。
いこさんがやりがいを感じるのはどんなところでしょう?自分の行った看護に対する評価でしょうか?看護師やスタッフみんなで同じ方向を向いてもっと良い看護をしよう、というところでしょうか?
「看護に対するフィードバックがない」という点は、比較的小さな病院であれば、どこもそうかもしれません。総合病院とはいえ慢性期が中心の病院であれば、今の状況を変えることにあまり前向きではない傾向もあります。何となくなぁなぁになっているというか。
これが古い体制や考え方になるのでしょうね。だからこそ、看護師の平均年齢も高くなるのかもしれません。
看護師に限らず、年を取ってくると変化を望まない、ということはありますので。
家族のことを考えてみる
そしてもう1つの問題、お父様のことです。これは時期が悪かったとしか言いようがありません。
いこさんのお悩みを拝見する限り、多分、前の病院に勤務していた時であれば、今ほどのストレスでは無かったのではありませんか?
どんなに忙しくても、自分にとってのやりがいを感じるところで働いている時であれば、例え親族に癌がみつかっても、治療のことやこれからのことを前向きに考えられたと思います。
それは自分の足元がしっかりしているからです。
そういったことを相談するとしたら例えば直属の上司や先輩になると思いますが、その人たちを信用していれば、悩みを聞いてもらうだけでも安心できますよね。
でも今の職場にはそれが無い。そこで一気にストレスが大きくなっているのではありませんか?
いこさんはご結婚されて1年かな?これからお子さんを持つことも考えるかもしれませんね。お父様のことも気がかりでしょう。
でも、まずは自分の足元を固めることだと思います。
今のままで淡々と仕事をするか、もっとやりがいを感じるところへ転職するか。確かに環境を変えることはストレスだと思いますが、いこさんの中ではもう答えは出ているのではないですか?
私は、いこさんのように向上心が強い人には、やりがいを追求して頑張ってもらいたいと思います。職場を変えるというストレスは、ほんの一時だと思いますよ。
お父様の癌に関しては、例えば癌患者の会やその家族会のようなところもありますし、冷静になって考えれば、辛い気持ちを吐き出すところは、探せばいくらでもあります。
実は私自身もそうでした。2番目の職場で自分ではどうにもできないストレスを抱え、体調面・精神面で非常に辛い状況だった時、とっても近い親族に癌がみつかりました。
その頃は本当に生きているのさえ辛かったです。
でもそこから這い上がってこれたのは、自分でやりがいを感じる仕事を見つけることが出来たからです。ダンナと娘が支えてくれたこともあるかな。
今は看護師としては勤務していませんが、今の仕事で自分の足元も固まりつつあります。2人目も産まれて仕事面と生活面は大変ですが、ストレスで悩んでいる暇はない自分がいます。
癌患者である親族は今も闘病中ですが、一番辛いのは本人ですよね。周りはやっぱり前向きに支えてあげる必要があるんです。
周りが修羅場に感じてしまうと、本人の闘病意識も薄れてしまいます。そういう患者さんを見てきたことはありませんか?
私個人としては、いこさんには自分の出した答えを貫いて欲しいです。
陰ながら、応援しています。