ゆうこさん (女性) からのお悩み
准看護師として約1ヶ月半内科病棟で働きながら、夜は高等看護学校通ってます。
自分が勤務している病院には新人研修がありません。
吸引するにも1度だけ教えてもらうだけで不安いっぱいの中、次回からは一人で執行します。
看護職員が少ないため、質問しにくく、質問すると次は聞くなや、忘れたとは言わせないみたいなオーラを出されます。
また、最近では一ヶ月もいるのに!など先輩看護師と比較されてしまいとても辛いです。
これから夜勤や看護リーダー、回診など覚えていけれるか不安で自分がいつまで耐えられるか不安です。
仕事をするにも失敗したくないためとても慎重になってしまい時間がかかってしまいます。
これはこうするんだ??と自信を持って仕事ができなくて先輩看護師の足引っ張りなことばかりをしてしまい…。
自分自身今後が不安です。
椿(ツバキ)からの回答
新しいこともどんどん入ってきますが、1つずつ確実に
ゆうこさん、こんにちは。椿です。
回答が遅くなりまして申し訳ありませんでした。
ゆうこさんのお悩みを拝見してまず最初に思ったのが、「どうして新人研修の無い病院に就職したのか」ということです。
准看護師さんであれば、学校での勉強も実習も、正看護師よりも少なかったはず。実習先で勉強できる看護技術も、たぶん少なかった(内容が違った)のではないでしょうか。
つまり、卒業した時点で身に付いている看護技術としては未熟で、勉強する(先人に倣う)ことがとても重要な状況にいるはずです。
ですから、最初の就職先は、ちゃんと研修を受けられるところが良かったと思いますけどね。
最近では、ある程度の大きさ(病床数)の病院では、看護大学卒を優先して採用するところもありますし、正看護師だからって最初の就職先に希望通りのところを選べるわけでもないのかもしれません。もしかすると、就職先の候補が少なかったのかな?
とはいえすでに就職しているわけですから、少し前向きに考えてみましょう。
まずは自分なりの「看護技術ノート」を作ってみては?
「吸引するにも1度だけ教えてもらうだけで不安いっぱいの中次回からは一人」とあります。
これはほんの一例だとは思いますが、教えてもらったことは、どうやって覚えようとしていますか?メモを取る?ノートにまとめる?
方法は色々あると思いますが、まずは自分なりの「看護技術ノート」を作ってみましょう。
大事なのはこの先です。自分で作った「看護技術ノート」何度でも見直すこと。これを見なくても実践できるよう、実際に教えてもらったシーンを頭に思い浮かべながら、穴が開くくらい見直すことです。
寝る間も惜しんで良いくらいかもしれません。
可能であれば、読む時は「朗読」をオススメします。目から入る文字よりも、耳から入る音の方が、記憶には残りやすいこともあるのです。
「百聞は一見にしかず」という諺もありますが、すでに教えてもらった時に「一見」しているわけですから、あとはその記憶をどこまで自分のアタマに残しておけるか、が問題なのです。
先輩の”次は聞くなオーラ”よりも大切なこと
また「質問すると次は聞くなや、忘れたとは言わせないみたいなオーラを出されます」とありますが、そんなオーラは無視です。ここは一つ、図々しくいきましょう。
だって、看護師として一番大事なのは「患者さんの安全」ですよね。周りの先輩の顔色ではないんです。
分からないことを聞かなくて患者さんを危ない目にあわせるよりは、先輩に図々しく話しかける方が、患者さんの安全はずっと守られます。
その分、一時のストレスはたまるかもしれませんが、看護師として仕事を続けていく自信にはつながるのではないでしょうか。
ただし、何度も同じことを聞かないこと。
まず
- 1回目は、教えてもらう
- 家に帰ったらすぐに(記憶が新しいうちに)「看護技術ノート」をまとめる
- 調べて分かりそうなことは、自分でもしっかり調べること
- そこで「本当に分からなかったことだけ」を、翌日なり次の同じ処置などの前に確認すること
つまり、先輩たちに自ら聞くのは1回だけです。それでもどうしても理解できなかったことは、別の人に聞いてみましょう。
こうすれば「何度も同じことを聞くな」とは言われないと思いますよ。
まずは一つずつ確実に看護技術を自分のものに
それから、他人との比較は気にしないこと。
人間誰でも、何かと「比べる」ことをしたくなりますが、自分は自分。自分の看護技術に対しての自信を、1つずつ付けて行けばよいのです。
すでに就職して1か月、これまでどれくらいの看護技術を教わったのかは分かりませんが、誰だって初めてのことはあるんです。今現在、とても不安な気持ちは分かります。
肝心なのは、それをどれだけ確実に自分のものにしていけるのか、ということです。
まずは1つずつ確実に。慣れない作業に多少時間がかかっても構いません。
それよりも慌てて失敗する方が、よっぽど周りの人に悪い印象を与えます。多少のんびりに見えても、失敗しない方が良い印象を与えるのです。
まだまだ看護師の仕事が始まって1か月。この先、夜勤やら看護リーダーやら、覚えることはテンコ盛りです。
不安な気持ちもよーく分かりますが(私自身もかつてはそうだったので)、その不安材料は1つずつ確実に、消していきましょう。
新しいこともどんどん入ってきますが、1つずつ確実に。これが基本ですよ。