はなこさん (女性) からのお悩み
40歳で准看護師をとり透析室4年勤め、精神科の認知症の病棟から、有料老人ホームで現在働いています。そんな中、友人から「有床12あるクリニックで働かないか」と声をかけられてます。
来年通信で正看護師を受験する予定です。正看護師目指すなら、病棟もあるところで働いた方がいいのでは、と言われました。
介護職と一緒くたの世界にずっといたのでナース業務中心の世界に戻りたいですが、採血や胃瘻とかばかりなので点滴や静注とかできるか不安です。チャレンジできますかね?
ちなみに誘ってくれている友人は、透析室でともに働いてきた人です。年齢は、50すぎで40後半で今のところで働き始めています。それまでは、有料老人ホームでやはり働いていました。
今50近い私です。老眼も出てきましたが、働けるでしょうか?
意欲だけは常に前向きなんですけれども。
椿(ツバキ)からの回答
転職に年齢は関係ないと思います
はなこさん、こんにちは。椿です。回答が遅くなりまして申し訳ありません。
はなこさんのお悩みを拝見して最初に感じたのは、「せっかくのお誘いを断る理由はない」ということです。
40歳で准看護師の資格を取得されたことも素晴らしいですが、正看護師の受験も控えておられるのですよね。
向学心もあり、自分の目標をもっておられるのは、スゴイことだと思いますよ。
ある程度年齢がいっても転職できる例をあげてみます
私には、ずっと企業の看護師として働いてきて、今年45歳を目前に、入院施設(100床くらい)もある個人病院の正職員になった友人がいます。
また、もう定年になった椿母(実母)は、50歳を過ぎてから、最後の転職をしました。個人のそれほど大きくはない病院の付属施設(いわゆる特老)でしたが、それでも定年までの10年あまりを勤め上げてきました。月に5回程度の夜勤もありです。
つまり、転職に年齢は関係ないのですよ。
ただ、現実として受け入れてくれる施設や病院が少ないこと、これまでの経験値が比較的少ない(実務経験10年くらいですよね)ことは、確かにネックになるとは思います。
ですが、はなこさんの場合、これを飛び越えて行けるのではありませんか?
誘ってくれるご友人がいる。ご友人だって「(うちに転職してくるのは)絶対無理!」だったら、きっとお誘いしないのではありませんか?
やってみる前から「諦める」ことを考えていませんか?
それから、老眼には専用のメガネという、ごく一般的な解決方法がありますよね。
私なんてまだ40歳と少しですが、すでに3年前から「専用のメガネ」を使っています。今も、パソコン用のメガネが無いと、こんな風に文字は打てません。
50歳だからといって、老眼を理由にすることはちょっと違うかな。
最近よく思うことなのですが、どうしてやりたいことがあるのにも関わらず、やってみる前から「諦める」ことを考えてしまう人が多いのでしょう。
確かに、50歳前後で転職し、新しい職場で自分の経験値を磨く、これは非常に努力が必要なことです。ですが、それが上手くいくかどうかは、やってみないと分かりませんよね。
もちろん、ある程度の年齢になれば、人生に対して「守り」に入ることもあります。これまでの自分の経験値が低いと感じているなら、なおさらです。
でも、もしかするとすごく上手くいくかもしれません。初めてみたらそちらが天職になるかもしれません。
確かに入院施設があれば夜勤もあるでしょう。はなこさんの場合、もしかすると初めての夜勤かもしれませんし、ものすごく久しぶりな夜勤かもしれません。体力的にはかなりの覚悟が必要です。
また老眼があると、薬剤の取り違え、指示書の確認ミスなど、眼を使うシーンでの不安もあるでしょう。失敗の理由に「老眼」は認められませんので。
ですが、解決策はきっとあると思います。
5年後、色々なことができるようになっている自分を想像してみてください
今回のはなこさんのお悩みの本質は、たぶん「誰かに背中を押してほしい」ということなのではないでしょうか。
もし私がはなこさんの立場で、これからも看護師の仕事を続けていきたいと考えるなら、転職するのは正に今だと思います。これから正看護師を取得するなら、なおさらです。
これがもう1年、さらに1年と過ぎれば、今よりもっと転職は難しくなりますよね。
まずはこれから先(定年までと考えるとあと15年?)、自分がどのような看護師の仕事をしていきたいのか、良く考えてみてください。
今のままが良いのか、もっと自分のスキルを上げる方が良いのか。
その上で、5年後の自分を想像し、今の自分と比較してみてください。5年後、今のまま過ごしても、多分看護技術のスキルは上がらないでしょう。
でも、今転職して、看護師業務中心の世界に戻れば、きっと5年後の自分は今の自分よりも色々なことが「デキる」ようになっているのではありませんか?
もちろん、そのためにはたくさんの努力も必要ですし、体力・気力も必要です。それも踏まえた上で、良く考えてみましょう。
きっと、答えは出ていると思いますよ。